9月20日(月・祝)15:00キックオフ フクダ電子アリーナ
先制はアウェイのちふれASエルフェン埼玉。#5瀬戸口梢のフリーキックでのクロスを#6瀬野有希が頭で流し込みます。リードを許したジェフユナイテッド市原・千葉レディースは34分、#10鴨川実歩のクロスに#8岸川奈津希がヘディングで合わせ、同点に追いついて前半を折り返すと、後半は#7南野亜里沙を中心にEL埼玉のゴール前へ迫りますが、1-1のまま試合終了。ドロー決着となりました。
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ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
猿澤真治 監督
自分たちのリズムになったところで、セットプレーから失点してしまったところが今日の試合の反省点だと思います。その後、自分たちがやりたかった攻撃を出せるようになりましたが、チャンスのところで取りきる力が足りないと感じています。本当に勝ちたかったですが、引き分けで勝ち点1が取れたということで、また次に繋げたいと思います。
——チームとしての開幕戦を終えた率直な感想は?
最後にもう1点取って勝ち切ることができなかったのは残念ですが、自分たちのアグレッシブなサッカーを全員が表現してくれたことは良かったと思います。
——3,000人を超える来場者でした。
多くのサポーターの方々が会場に足を運んでいただいて、勝って喜んでもらいたかったので残念ですが、WEリーグがスタートしたことで観に来ていただけたことは良いチャンスで光栄なことだと思います。
——システムに3バックを選んだ理由は?
選手本人たちが4バックと3バックでどちらが自分たちの流れを作りやすいかというところで、今のところ3バックでやった方が良いかなということで3バックにしました。トレーニングマッチなどでは両方準備してきましたが、相手にとって自分たちがどう出てくるかわからないというところもプラスになると考えて選びました。
——次に繋がる手応えはありましたか?
自分たちが狙ってやりたいかたちとして、幅を使ってボールを動かして、縦に速い攻撃も見せたかったのですが、中に入っていくボールに対して厳しく守備をされていたので、相手の状況に合わせてオープンに攻撃ができたと思います。
——観客を多く集めるためには、どんなことをすれば良いと考えていますか?
グラウンドでやれること、それ以外の会社やクラブとしてやれること、それぞれあると思いますが、サッカーの部分では全力でやっているところが観ているサポーターや観客にとっては感動を呼ぶと思います。その中で、プロなので、クオリティのあるプレーが随所に見られるようになれば、観客が足を運ぶことに繋がると思います。自分たちのやりたいサッカーをしっかりとやりきるところがすごく重要になってくる。見世物だからきれいにやらないといけないというイメージではなくて、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは元々アグレッシブ、走る、闘う、というところがベースにあるので、そこは最大限見せながら、シュートやクロスのシーンでの精度をもっと高めてゴールに結びつけて、そこもサポーターに見せたいと考えています。
——攻撃的なパスサッカーを志向していますか?
当然ゴールに入れないといけないので、パスは繋ぎます。でも失わないためだけにボールを動かすということはしたくないというイメージです。自分たちが前に攻撃するために、サイドに大きく展開して、相手が守っていないところにボールを入れる攻撃をしていきたい。狭い局面で細かくボールを繋ぐかたちではなくて、ゴールからの逆算でサッカーをしていきたい。それは表現できて、クロスが上がれば期待が高まるようなシーンは見せられたと思うので、そこで決めきるところを高めたいと思っています。
——初戦を引き分けたことについて。
失点のところに反省点があると思います。自分たちが攻撃的に行って良い流れになったところでファウルしてしまったところももったいないですし、相手にとってノーチャンスに近かったところをやられてしまったことは非常に残念なところです。ゴールに迫れたところは収穫ですが、複数得点を奪おうということでやってきて、1点しか取れなかったことが残念なところです。でもこれからです。
——岸川奈津希選手のゴールの評価は?
左右に振れて折り返せて、最後ボランチの岸川選手がゴール前まで飛び込めたということがすごく大きいです。クロスを上げた鴨川選手も冷静で、無理せずに一度溜めてから折り返せた。ああいう攻撃が出せないとなかなか点が奪えないと考えていたので、100点満点のゴールだったと思います。
——3,000人以上の人が集まりました
ジェフレディースに加入してから6年間、レディースの試合だけで3,000人入ることがなかったので、アップの時から本当にみんないい緊張といいますか、立ち上がり緊張を引きずっているところもあったのですが、このピッチで、こんな大勢の前でプレーができるということが本当に嬉しかったです。緊張気味で入ったのですが、声援が力になっていって、失点してしまったところは、セットプレーの課題はあるのですが、1点取り返しところがあったり後半の攻撃に繋がったりしていたので、見てもらえることが自分たちの力になるし、スタジアムの雰囲気というのをこれから私たちがピッチで見せて、皆さんが行きたいと思えるような雰囲気作りをしないといけないなと、ピッチに立って感じました。
——今節を振り返って
立ち上がり失点するまで、見ててもわかるように緊張を引きずっていて、わくわくと緊張どちらかというと緊張が勝っていたと言うところがあったので、なかなかボールを回すことができませんでした。もちろん失点することは良くないし、セットプレーの失点を少なくするというところが課題なのですが、そこで少し思い切りというか、責めないと、というところに気持ちが切り替わって、そこからジェフレディースらしいサイドの攻撃が生かせてきたかなと思います。だからこそ後半攻めている時間が多くて後ろから見てても崩される気もなかったし、セットプレーで失点していたので1発が怖いというところもありましたが、崩されたというとこを感じなかったからこそ、後半に点を取りたかったです。
——守備の部分での手応え
3バックが落ちても5バックになるので、そこを下ろすことなく、基本的に後ろは3枚で守れたというところは良かったポイントかなと思っていて、チーム全体として、前線からもう少しはめたいということを思っていたのですが、相手が広く回してくるというところもあったので、切り替えて守備をしようと統一できたのもポイントだと思います。守備が良かったからこそのセットプレーだと思いますし、セットプレーを与えないというところも、もっと厳しく練習からやらないといけないという感じです。全体的な守備としてはしっかり1人1人がやるべきことをやったと思いますし、交代で選手が入ってきても、守備面でピンチになるとか、課題になるようなところはなかったので、まず今日の試合のところだとセットプレーのところを反省したいなと思います。
——試合前にキャプテンとしてどんな声をかけたのか
いつもロッカールームで円陣を組むのですが、今日は本当に多くのサポーターが入ってることが分かったので、もちろん勝つこともそうですけど、今日来ていただいた方に「次もレディースの試合を見に行きたい」、「フクアリに来たい」と思えるような試合にしようとみんなに伝えて、スタートのメンバー、ベンチのメンバーやスタッフという色々な立場がある中で、勝つためにやるべきことをやろうと声をかけました。
——ジェフらしさと言うのは出せたのではないでしょうか
後半に攻めている時に、もっと迫力があっても良かったかなと思う面と、しっかり攻撃に繋げられた面というのはあったと思います。前までよりもしっかりサイドから崩しにかかってゴール前に入るというところは、今までのジェフレディースよりもさらに成長した部分だと思うので、セットプレーでの失点は本当に反省するところなのですが、それ以外の面ではしっかりゴール前で体を張る、ボールを奪う、当たり負けしないというところを部分部分で出せたので、ジェフレディースらしさも出せた試合かなと思います。
——拍手が選手を後押ししているように感じました
コーナーキックの場面や押し込んでいるときに拍手がすごく大きくて、私は後ろから見ていたのですが自然と鳥肌が立ってしまいました。今までもサポーターの応援と言うところも感じていましたし、拍手も聞こえたいましたけど、本当にフクアリが一体となって、「今ゴールをとるんだぞ」というメッセージが声援ではありませんが、拍手だけで伝わってきました。試合中に鳥肌が立つということは皇后杯の準決勝とかでもなかったことなので、独特の雰囲気だなと思いました。
——キックオフの瞬間はどうだったか
最初の円陣を組んで、手を繋いだ後にみんなが緊張する!と言っていて。WEリーグが始まるぞという雰囲気作りをサポーターの皆さんやクラブがしてくれたので、それに身震いするというか気持ちがぐっと上がったので、本当に勝ちたかった試合だなと思いました。
MF#8 岸川奈津希 選手
——得点シーンを振り返って。
攻撃が続いていたので、ボランチの私もゴール前に残っていて、鴨川選手が右サイドで粘って良いクロスを上げてくれたので、大澤選手とポジションが被ったのですが私の方が良い状況だったので声を出しました。ボールしか見ていませんでしたが、ゴールに入って良かったと思います。
——チームでのWEリーグ開幕初ゴールです。
私にとってフクアリでの初ゴールでもあるので、獲れて嬉しいです。
——試合の手応えと足りなかった部分は?
開幕戦ということもあってたくさんのお客さんが来てくれた中で、多少なりとも緊張があったと思うので、固い試合の入りでみんな動きが重い感じがありました。それでも徐々に自分たちがボールを持って攻撃ができていた中で、プレシーズンからしっかり練習して警戒していたセットプレーから失点してしまって、しっかり追いつけて後半逆転していこうという勢いもありましたが、そこで追加点を奪えなかったことは次に向けて大きな課題だと思います。
——3,000人を超える来場者でした。
3,000人の来場者がいる中で、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの選手としてプレーするのは初めてだったので、幸せで嬉しかったです。観客の中にも初めて女子サッカーを観る方も多かったと思うので、勝ち点3を取れれば良かったのですが、自分たちのサッカーができたと思いますし、最低限の勝ち点1は取れたので、次に繋がった試合だと思います。
——積極的な攻撃参加で勢いをつけたいという思いはありましたか?
ボランチという位置で攻守に関わり続けようと1試合を通してずっと思っているので、それができて良かったと思います。
——勝ち点3に向けて修正していきたいところは?
セットプレーから失点したので、どこが危ないのか、どこをしっかり守らないといけないのかみんなでしっかり話して突き詰めていきたいです。ボールを保持する時間が長かったですが、追加点を奪えなかったことは課題だと思うので、どう攻撃していくかが今回の試合の課題だと思います。
——今後も注目される試合にするためにどんなことが大事になると思いますか?
ジェフユナイテッド市原・千葉レディースらしいサッカーを伸ばしていって、それを毎試合表現できないといけないと思います。今日出た課題をしっかり修正して、1試合1試合自分たちが成長した姿を見せることが重要だと思います。
——WEリーグ開幕を迎えて。
19歳でなでしこリーグに入って10年くらいなでしこリーグでプレーして、自分が現役のうちにプロサッカー選手になれると思っていなかったので、すごく嬉しいというのが率直な気持ちです。
——WE ACTION DAYでは何をしましたか?
3つのグループに分かれて、私はフードバンク千葉がどういう活動をしているのか説明を聞いて、そのお手伝いを少しさせていただきました。
——WE ACTION DAYを経験してみて。
男子チームの試合日に各家庭でいらなくなった食品を集めて、私たちが実際に仕分け作業をしたので、観客の方と繋がっている活動だと実感しましたし、活動を通してジェフユナイテッド市原・千葉レディースを応援してくれている人たちからパワーをもらったので、それが今日に繋がったと思っています。
——女子サッカーを初めて観る人が観客にいると感じましたか?
プレシーズンマッチでも去年の観客数に比べてすごく増えていましたし、最後に挨拶で回る時も小学生くらいの女の子がいっぱい居るのが見えたので、勝ち点3を届けられれば良かったのですが、最低限の結果は出せたと思います。
——観客からの大きな拍手は後押しになりましたか?
声が出せない応援の中で、最後の10分間で大きな手拍子をもらって、疲れている選手たちもそこでもう一回、絶対点を取って逆転するぞ、というパワーを観客の皆さんからもらったので、そこで点を取れなかったことはすごく悔しいですが、そういう雰囲気を作ってもらえたことは選手として嬉しいですし、ありがたい気持ちです。
——キックオフの瞬間はどんな気持ちでしたか?
映像での演出があって、その瞬間が一番緊張したかもしれないです。円陣の時に手を繋いだのですが、隣の人の緊張が伝わってきました。でもみんなで楽しもうということを確認して、しっかりやることをやろうと言って試合に入れたので、緊張感がある中でも良いスタートが切れたと思います。
ちふれASエルフェン埼玉
半田悦子 監督
開幕戦の時は開始10分で2点を失ってしまったので、今回はそういったことがないようにスタートからしっかり守備の事を考えながら戦うというところで、先取点をとれたということは本当に良かったと思うのですが、勝つことができなかったのはとても残念です。試合をこなしていくにつれて、やってきたことが積みあがってきているなと感じます。
MF#5 瀬戸口梢 選手
——今節の振り返り
開幕戦に広島と戦って、チャンスを掴みきれなかったことで自分たちのリズムが崩れて失点してしまったので、そこを耐えることと得点を取りに行くということをチームの中で共有していました。得点を取ることができてすごくいい形で入れたのですが、失点した形はチームの中でも気をつけなければいけないと共有してた部分ではあったので、そういったところで失点してしまったのはもったいなかったし、勝点3を取れた試合だと思っているので、全体の印象としてはもったいなかったなというところはあります。
——ジェフの初戦の情報がない中で、プレーしながら修正していくところはあったのか
プレシーズンマッチの映像を見たりそういう情報はあったので、去年まで(千葉Lに)いたのでメンバーをみたり、今までの戦い方を考えるとこういうシステムで来るのではないかと想定してトレーニングを積んできましたし、ミーティングもやってきました。
GK#21 船田麻友 選手
——試合を振り返ってみて
本当にもったいなかったなと言う試合展開ではあったのですが、得点の形もセットプレーから取れたというのが今まであまりない形だったので1つポイントになったかなと思います。失点のところはジェフの方がパワーをもってゴールを襲うシーンが多かったので、そこを対応しきれなかったというのが自分自身でも責任を感じますし、全体としても、後半に選手が色々と入れ替わった中でも、自分たちのやりたいようにゴールの方に向かってできたというところがポジティブに捉えていいのではないかなと思います。
——ジェフの攻撃に対しての守備の狙い
ちふれとしては、相手のポジショニングが外に張ったりすることが多く中央が空くシーンが多いなという印象があったので、そういうところや内側を使ってゴールまで直結できればいいかなと思い、対策をしていました。
——古巣対戦となりましたが
特別な思いしかなくて、ましてやジェフのホーム開幕戦というジェフとしても大きなイベントの時に、自分自身が古巣と対戦できることがすごい巡り合わせだなと思いました。その中でも、ジェフにいた時から応援してくださる多くのサポーターの皆さんの前でこうやって自分がピッチに出てプレーができたということが感慨深いですし、本当に特別な一戦となりました。
——ジェフで1番警戒したところ
90分タフに戦えるチームなので最後まで走ってくるところや、自分たちの背後に抜けてくるというのがずっと続いてくると思っていたので、この2点は常に警戒していました。
——色々な面で負けていなかったように思えますが、チームとしての手応えは
事前に分かっていたところもあったのでそこに対してしっかり対応できたというのが1つと、相手が走ってきたところに対してカバーを取れているか、セカンドボールをしっかり拾えるかというところが、試合の中で大きな要因になると思ったので、そういうところを常にみんなで声をかけながらできたのかなと思います。