ノジマステラ神奈川相模原は4月23日、活動拠点のノジマフットボールパーク(NFP)へ知的障がいや発達障がいのある子どもたちを招待。一緒にサッカーを楽しんだほか、選手考案のランチも提供しました。また、ホームタウンの相模原市で行われたイベントを訪問し、地域の子どもたちとも交流しました。
日差しが差し込むNFPのグラウンドに、障がいがある児童が放課後や休日に利用する福祉施設「放課後等デイサービス」に通う子どもと保護者、約40人が集まりました。
前回のWE ACTION DAYに続き相模原市と川崎市にある三つの事業所から招待したみなさんで、N相模原からはイベントの企画・進行の中心になったDF北方沙映選手とMF西郡茉優選手、それにGK根本望央選手とMF松原有沙選手のほか、21人の選手が参加しました。
今回は子どもたちだけでなく、保護者の方々にもメニューを用意しました。選手たちが「保護者が子どもと一緒にイベントに参加すると、どうしても子ども中心になってしまう。この時間だけでも心置きなく楽しんでもらいたい」と考えたということです。今年2月に選手とWEリーグ岡島喜久子チェアが意見交換したWE MEETINGでの選手のアイデアが実現しました。
子どもたちは、チーム対抗で「ボール運びゲーム」をしました。グラウンドの真ん中に置かれた30個のボールを手や足を使って自陣へ運び、個数を競いました。昨年9月に加入したドイツ出身のFWケーニヒ・シンディ選手は男の子に寄り添いながら一緒にボールを取りにいきました。
保護者のグループは、ウオーミングアップから北方選手が盛り上げ役となり、終始笑顔が絶えませんでした。参加者はゴールをめがけて思いきりシュートを放っていました。
最後は子どもと選手がサッカーで対戦。FW佐々木美和選手のフェイントを入れたドリブルに男の子も女の子も果敢に食らいつき、みんな全力で楽しみました。
イベントの後は、ホームゲームの際にキッチンカーを出店している相模原ケータリング協会の後援をいただき「NFP子ども食堂」を実施。平焼きパン「ピタ」に選手が好きな具材を挟んだ、オリジナルのピタバーガーを提供しました。チーズハンバーグ、チキン南蛮など4種類のうち、子どもたちの人気を集めたのは、根本選手が提案した「焼きそばピタバーガー」でした。
相模原市の事業所「るうちぇ」代表の伏見三和子さんは、高校時代に静岡県選抜でDF石田みなみ選手とチームメートでした。「子どもたちにとって新しい人と関わるのは大変なことなので、このように選手と継続して関われる場所があるのは貴重」と、N相模原からの招待に感謝していました。
WE ACTION DAYに初めて参加した西郡選手は「企画から参加して、いろいろな人の立場に立って考える機会となった」。一方、根本選手は「私が小さい頃は女子のプロサッカー選手はなかった。さらに上を目指せる世界があることを若い人たちにも伝えていきたい」と話しました。
午後は年代別日本代表経験を持つDF畑中美友香選手のほか2人の選手が、相模原市内の小学校を訪問。地元の青年会議所が主催したイベント「心を燃やせ!津久井スポーツ鬼ごっこ」に参加しました。
「スポーツ鬼ごっこ」は、昔ながらの遊び「鬼ごっこ」に競技性を加えたもの。タッチされないように逃げながら、相手陣地の宝物をより多く奪ったチームが勝利します。60人余りの小学校低学年の児童はチームに分かれてゲームに熱中。大会優勝チームは選手チームとのスペシャルマッチが組まれ、本気モードで走り回り、会場を沸かせました。
また、ゲーム後に設けられた質問コーナーで「仲間がミスをした時にはどうしたらいいですか?」と尋ねられると、DF伊東珠梨選手が「仲間のミスは何回もあること。まだチャンスがあるよと伝えれば、仲間もまたチャレンジしたい気持ちになれる」と力強く答えました。
また、FW牛久保鈴子選手は「(子どもの頃)男の子が多いチームでは、2人組を組んでくれないことがあった」と経験を振り返り、性別に関わらず一人ひとりを尊重し大切にすることが重要だと伝えました。