9月18日(土)18:00キックオフ 広島広域公園第一球技場
44分、MF#7隅田凜が左足でクロス気味のボールを入れるとそのままゴールに吸い込まれ、マイナビ仙台レディースがWEリーグ初ゴールで先制。54分には、味方のクロスボールからFW#20白木星がダイレクトで合わせ、後半に追加点を奪いリードを2点に広げます。その後も持ち前の固い守備が光り、マイ仙台が完封でWEリーグ初白星を手にしました。サンフレッチェ広島レジーナは連勝とはなりませんでした。
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サンフレッチェ広島レジーナ
中村伸 監督
スカウティングしていたように、前半、前からプレッシャーをかけてくる相手に対して、今まで感じたことのない圧力を感じて、少し勇気を持てない部分で押し込まれてしまいました。そんな中、前半から自分たちの立ち位置や勇気をもって仕掛ける部分を、押し込まれた展開の中でも攻撃にトライをしてチャンスを何回か作ってくれたことはよかったなと思います。後半、相手が引いてプレッシャーが少し落ち着きはじめてきたら、自分たちで主導権を握りながら、左右に揺さぶりながら背後をとり、相手を見てトライしてくれたので、ああいう押し込み方ができるチームだと選手たちとも話しました。ただ、ゼロで終わっていますし、最後の崩しのところで、もうひとつ選択肢を作れたらというところで冷静さを欠いて、結果を残すことができなかったので、これからやっていかないといけないと選手たちに話しました。
——ホーム初陣で選手に硬さはあったのか?
今日は硬さというよりしっかりゲームに入ってくれたという印象です。ただ、相手の圧力や今まで感じたことないスピード感に慣れるのに少し時間がかかったということと、勇気を持てなかったところがあったかなという印象です。
——増矢選手不在の中、柳瀬選手が出場したが、その点をどう見ているか?
増矢の良さや特徴は強みではありますが、柳瀬は自分が今やれること、しっかりファイトしてくれていましたし、彼女の特徴をしっかり出してくれていた。これからもっともっとよくなっていくんじゃないかと思っています。
——後半からレジーナらしさが出たと思うが?
前半を終えて0-1で負けていた状態で追うことになったので、ホームで交代選手を含めてギアを上げるといって送り出した。スタートから出ていた選手も後半良い入りをしてくれましたし、途中から出た選手も自分たちのやるべきことをしっかり理解して、強気に仕掛けてやってくれたのでその辺はすごくよかったなと思います。
MF #10 近賀ゆかり 選手
——この試合を振り返って。
ホーム開幕戦で結果を出せなくて、ものすごく悔しいですし、ここからどれだけ成長できるかっていうのがすごく大事になるんじゃないかと思います。
——ホーム開幕戦で広島の皆さんの前で初めて試合をしたが?
たくさんの方に見に来ていただいて、すごくいい雰囲気を作っていただけました。すごく嬉しかったですし、ここから結果とともに皆さんと勝ちを喜び合えるような試合をしていけるように頑張りたいと思います。
——次の試合への意気込みは?
1週間という短い時間ですが、今日出た課題にしっかり取り組んで今日の試合から積み上がっているというふうにプレーで示せるようにやっていきたいと思います。
——序盤から圧力を受けた中で何とか前半の終わり、後半の立ち上がりに堪えた中でチャンスをつかめたと思うが、その辺はなかなか思うようにいかなかったのか?
前半に関しては、本当に相手のプレッシャーを外せなかったというか、流れに飲まれてしまって。それでもギリギリのところで我慢してた中で、最後の数分で失点してしまったというのは残念というか、あそこで我慢しきれるかどうかが、チームにとって大きなポイントだと思います。ああなってもしっかり我慢できるような声掛けやポジショニングが必要になってくると思います。後半はチャンスが何度かあった中で決めきるところもこれから身に着けていかなきゃいけないと思います。次がもうすぐ始まるので、この課題をクリアできるようにしたいと思います。
——キックオフ前に上を向いて何かを考えている姿が印象的だったが、どういう想いでこの一戦に臨んだのか?
いろんな人のおかげでここに立つことができたので、感謝の気持ちもありますし、広島で新型コロナが大変な状況の中で、これだけのお客さんに来ていただいたので、いい試合を見せたいなという気持ちが強かったです。
——今日の試合の経験を糧ということだが?
今日出た課題をしっかりクリアというか、チームの糧として積み上げていかなければいけないと思います。レジーナらしさをもう一度どういう風に出していくかというのもチームの課題だと思うので、次に向けてしっかり明日から準備したいと思います。
——ここから成長し、もうひとつ上に行くためには何が必要か?
まずは、あのプレッシャーに慣れることというのか、練習からあのプレッシャーを作り出すことができていなかったのが、ひとつの敗因かなと思うので、やっぱりあれくらいの強度で普段からやることがステップアップにつながります。メンタルのところもすごく大事で、ちょっと受け身になってしまったかなっていうところもあるので、後半のように相手の出方も変わりましたが、崩すシーンも何度かありましたし、 前半から自信をもってやり抜けるというか、そのあたりのメンタルも必要になってくると思います。
——次の対戦相手は古巣で強豪のベレーザだが対策は?
個の技術は間違いなく高いので、今日のようにボールを持たれる時間もあるかもしれないですけど、攻撃のチームで守備に少し緩さが出るかもしれないので、そこをうまく突いていきたいというところもあります。ベレーザという名前に負けないように、メンタルの準備もして臨みたいと思います。
DF #6 左山桃子 選手
——今日の試合を振り返って。
私が入った段階で0-2だったので、どうにか前への推進力プラス、セットプレーで得点に絡めればという気持ちで入りました。
——広島出身だが、地元の皆さんの前でプレーしての感想は?
今日はすごくたくさんの方々が応援に来てくださって、すごく力になりました。私自身も知り合いが本当にたくさん来ていただいたので、すごくうれしい気持ちでいっぱいでした。
——次の試合に向けて意気込みは?
次はベレーザで上位のチームですけど、私たちのサッカーをしていいゲームができればと思っています。
——近賀選手がもっと早いプレッシャーの練習が必要と言っていたが、どう思うか?
もっともっと練習からみんなでもっと激しいプレーをしていかないと今日の試合のようになってしまうと思うので、次の試合に向けて次の練習からもっと強度の高い練習をしていかないといけないと感じました。
——初戦の快勝の後、今日の敗戦でトップリーグの洗礼を受けたが?
やれていた部分もあったので、そういう中でどれだけ点を取っていくか、嫌な流れの時にどう守るのかなどをもっともっと徹底しないといけないと感じたので、今後もリーグ戦は続くので、もっともっと突き詰めていかないといけないなと感じました。
マイナビ仙台レディース
松田岳夫 監督
苦しいゲームでしたが、最後まで戦い、勝点3を奪うことができた。これはチームとしては第一歩を踏み出せたというところで、非常に大きな1勝だったと思います。もう少しリズムであったり、ボールを動かすシーンは作っていきたかったのですが、スピードのある相手に対して、どうしても一歩のところで焦りも出て、ボールが落ち着かないシーンが沢山あった。特に終盤2-0で勝っている時のラスト15分、プレッシャーの中で厳しい状況でした。その中でも戦い0点に抑えたことは評価出来ますが、これから先を考えた時に、プレッシャーが掛かった中で何が出来るかというところをそれぞれが表現する、これがチームにとって一番大きな課題だと感じました。次のゲームもしっかりと修正して臨みたいと思っています。
——それぞれのゴールの評価
時間帯が良かったです。セットプレーから意図していたのかは分かりませんが、執念が実ったゴールだったなと。開幕戦でゴールが取れなかったので、今週は相手のゴールに向かって、どういう風に作っていくかというのを徹底してやってきたつもりです。多く崩すことは出来なかったが、一番大事なゴールへの執念は非常に出ていたと思うので、それ以外の部分は次のゲームのためにとっておきたいと思います。
——後半、相手が中盤をフレッシュにしてきて厳しい時間帯が続いたなか、無失点でしのげたことは今後どのように繋がって来るか
ただ受けるだけではなくて、もう少しいなしながら、自分たちの時間帯を作っていきたかったが、なかなかセカンドボールを拾えず、相手のプレッシャーに押しつぶされる形になってしまった。結果0には抑えましたが、ここを乗り越えていかないと、この先勝ち続けることは難しいと思うので、チームとしてしっかり修正しないといけない部分だと捉えています。
——FW登録4名を先発に起用した狙い
開幕戦は3バックでスタートしましたが、今回はミラーゲーム的に、相手のシステムに合わせる形になりました。4バックを基準に考えた時に、前線にFWも出来て中盤も出来る選手を配置することで、流動的なプレーを求めました。
——上手く守れたのか、ゲームをコントロールできなかったのか、どちらの印象が強いか
コントロール出来なかった印象が強いですね。それはベンチワークも含めて、3人交代出来るなかで、一手が遅れたかなと自分の中でも思っていて、そこの部分では選手たちに負担をかけたかなという感じはします。
——次節・大宮アルディージャVENTUS戦に向けて
基本的にやるべき事は普段と変わりません。プレッシャーの中で何が出来るか、前から来る相手に対して、どのように剝がしていくか。ゴールを目指すためにどのような道を作っていけるか。攻撃のところでは、いつも通りそこを求めていきたいです。守備のところでは、積極的に行くところとセットするところを状況によって使い分けられるように、徐々にしていきたいと思います。
MF #7 隅田凜 選手
——マイナビ仙台レディースWEリーグ第一号ゴールが取れたことについて
とにかくチームで勝点3を取るだけを考えていたので、ラッキーな形でビックリしましたが、本当に良かったです。
——シュートだったのか、クロスだったのか
クロスです。
——ゴールを振り返えってみて
セットプレーで練習していた形だったので、相手が2枚しか来ないというところで、フリーでクロスを上げることが出来たので狙い通りでした。
——第2節でWEリーグ初勝利。この1勝の意味、重みをどのように感じているか
開幕戦ユアスタでサポーターの皆さんの前で勝てずに悔しい思いをして、この試合は絶対に勝点3を取ろうとみんなで意気込んで臨んだので、勝てて良かったです。
——終盤の時間帯、相手の強いプレッシャーをしのぎ切れたことは大きかったと思うが、今後同じようなシチュエーションになった場合、ピッチの中でどう解決したいか
後半、自分たちのミスから攻め込まれるシーンが多くありましたが、まずあのようなシーンを作り出してはいけないと思うので、そこはチームとしてしっかりと改善して、後半どういう戦い方をしなければいけないのか、みんなで修正して次の試合に臨みたいと思います。
——次節・大宮アルディージャVENTUS戦に向けて
個人的にも大宮Vとの試合は楽しみにしています。タレント揃いのチームですが、変わらず自分たちがやることをやって、今日出た課題を修正して、またしっかり勝点3を取れるように頑張りたいと思います。
FW #20 白木星 選手
――先発出場でしたがどのようなイメージでピッチに入ったのか
前節点が取れなかったので、絶対に点を取ってやろうと思って入りました。
——試合開始直後からゴールを狙い続けたが、なかなか決まらず、どのようなコミュニケーションをとっていたのか
前線からボールを奪うことは出来ていてチャンスはあったので、シュートを打っていこうとは話していました。
——自身公式戦初ゴールとなったがどのような心境か
(市瀬)菜々が良い形でボールを奪って、クロスが来ると思ったので、合わせるだけでした。チームの勝利にとって大きな追加点になったのでそれが一番嬉しく思っています。
——次節・大宮アルディージャVENTUS戦に向けて
今日の試合も後半厳しい時間帯があり、反省するところはたくさんあるので、そこを踏まえた上で、次の試合に臨めたら良いなと思います。
——マイナビ仙台レディースWEリーグ初勝利について
色々な方々のおかげでここまでこれたので、まずはお客さんやファン・サポーターの方、親など周りの人に報告出来たらなと思います。