公益社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は本日、WEリーガーやWEリーグ周辺ではたらく方にスポットライトをあてたドキュメンタリー特別動画シリーズ「WE LIFE ~WEリーグの主人公たち~」特別編を配信しました。
第17回は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースのイスマエル オルトゥーニョ カスティージョヘッドコーチ。2023-24シーズンよりジェフユナイテッド市原・千葉レディースのヘッドコーチに就任した若き指揮官。チーム全体だけでなく、選手個々の成長を促し、チームに大きな変化をもたらしたシーズンとなりました。日本へのリスペクトを持ち、日本語の勉強にも熱心に取り組むオルトゥコーチ。オフザピッチの様子にも密着しました。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースと日本を愛するオルトゥコーチに迫ります。
本動画シリーズは、WEリーグシルバーパートナーであるパーソルグループとともに制作・配信しており、たくさんの人々が性別を超えてさまざまな職業や役割で活躍する様子を社会に伝え、キャリア支援にもつなげていくことを目的としています。WEリーグ公式YouTubeやパーソルグループ公式YouTubeなど各メディアにて順次公開します。
第17回は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースのイスマエル オルトゥーニョ カスティージョヘッドコーチに密着取材。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースのヘッドコーチに就任するまでの思いと、2023-24シーズン1年を通したチームの変化についても語っていただきました。日本での生活を楽しみ、選手たちの成長を心から喜ぶオルトゥコーチの姿をご覧ください。
「WE LIFE ~WEリーグの主人公たち~」
第17回 イスマエル オルトゥーニョ カスティージョヘッドコーチ(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)
イスマエル オルトゥーニョ カスティージョヘッドコーチ プロフィール
1994年7月1日生まれ、スペイン出身
指導歴: 2016年~2018年 ビジャレアルCF(CDローダ) アナリスト・ Benjamin(小学3年生~4年生年代)、Alevin(小学5年生~6年生年代)、Cadete(中学3年生~高校1年生年代)コーチ
2018年~2022年 ビジャレアルCF 国際部門コーディネーター・アカデミーコーチ育成・国際クリニック企画、開発
2022年~2023年 マッカビ エメク ヘファー(イスラエル女子プレミアムリーグ) ヘッドコーチ
資格:Licencia Federativa Nacional Nivel3(スペインサッカー連盟ライセンスレベル3)
サッカー好きのスペインの子どもであれば誰もがそうであると思いますが、私の夢もプロサッカー選手になることでした。4歳の時にサッカーを始めましたが、年齢を重ねるにつれて、自分の実力や可能性が現実的に分かってきました。ただ私のサッカーへの情熱はプレーする楽しみだけではなく、観ることや指導することに対しても楽しみを感じていました。趣味のような形でスタートしましたが、その後仕事になりました。経験を積み重ねたことや運が良かったことも重なり、プロサッカー選手にはなれずとも指導者になるというもう一つの夢を叶え、今もその道を歩むことができています。
日本で仕事をすることは人生の中の一つの目標だったので、オファーが来た時のことを思い出すと笑顔がこぼれるほど嬉しかったことを覚えています。2017年と2018年に日本で仕事をする機会がありましたが、その時に日本のことが好きになり、日本で仕事をしたいと思うようになりました。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースからオファーが来た時の嬉しさはとても大きく、来日までの期間は日本で仕事をするイメージを持ちながら楽しみにしていました。
クラブからの私への要望はハッキリしていて、個々の特徴をより伸ばしていくという点でした。特徴を伸ばしていくために過程を踏む必要があり、そこにかかる時間は短い場合も長い場合もあります。クラブは私の指導方法が個人にフォーカスすることが大事であることに理解を示してくれており、チームの成長に加えてこの点に関しての要望に応えられるように取り組んでいます。
選手たちはプロ選手であり仕事としてプレーし、試合を戦っています。しかし、楽しむという要素は成長を考えたときにとても大事なことだと思います。サッカーに限らず何事にも楽しみながら取り組むことが成功につながると考えています。私が目指しているのは、選手たちがプレーしやすい環境で尚且つ楽しみながら成長できる場を作ることです。
今シーズンのチームはスタート時と比べて大きく成長していると感じています。シーズン開始時に選手たちに問いかけを行った際、自分の考えを共有することに消極的な選手が多かったのですが、現在では積極的に意見を述べたり質問に来たり、練習の合間に選手同士で議論をしたりするシーンが増えました。これは大きな変化だと感じています。また、選手たちが自分たちで解決策を探すために話している姿が見えるようになったことも嬉しく思っています。
日本語の勉強をもっと頑張り、もっと話していきたいです。「お疲れ様です!」という日本語は特に好きな言葉です。スペインではあまりない表現で、日本ならではのリスペクト心を感じます。新しい文化や言語を学び、色々な人と知り合うことで、楽しみながら生活を送れています。異国での生活を送る中で上手くいく日も上手くいかない日もあります。ただ上手くいかない時でも楽しむことを忘れずに過ごすように心掛けています。自分自身も成長していかなければならないので、上手くいかなかったことから学ぶようにし少しずつですが日本の生活に慣れてきました。またチームの成績が良くないと落ち込むことや、外国で一人で生活することに気持ちが落ち込むときもありますが、私には幸運なことに周りには支えてくれるスタッフや選手たちがいて、一緒に前に進むことが出来ています。
※本企画は、WEリーグ公式YouTubeやパーソルグループ公式YouTubeなど各メディアにて順次公開します。
WEリーグ公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCCp4d48-EN9WQRmfX9YQjIA
パーソル公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCb8AjQVp414IadpW5BKH6hA
【パーソル】WEリーグ応援特設ページ:https://www.persol-group.co.jp/special/weleague/
オルトゥの愛称で親しまれるイスマエル オルトゥーニョ カスティージョ氏。
ジェフに新たな風を吹き込むべく、スペインからやってきた29歳の若きヘッドコーチはオープンマインドで選手とのコミュニケーションを重要視。そんな彼に引っ張られるかの如く、ジェフの選手たちはシーズン当初から大きな変化を見せている。
オルトゥコーチを招聘した三上監督は「これまでより選手が能動的に考え、コミュニケーション量は格段に増えた」と語り、オルトゥコーチも「自分たちの意見を表現しなかった選手たちが解決策を探して、議論するようになった。これは大きな変化だと思います」と同調する。
日本を愛し、ジェフで指導することに誇りを感じている若き指導者の今後の行く末に注目したい。
WEリーグの誕生により、女子も「プロサッカー選手」という職業を目指せるようになりました。WEリーグでは、プロになった選手たちはもちろんのこと、たくさんの人々が性別を超えてさまざまな職業や役割で活躍しています。本企画では、「女子サッカー・スポーツを通して、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」という理念を持つWEリーグとグループビジョン「はたらいて、笑おう。」を掲げるパーソルグループの取り組みとして、WEリーガーやWEリーグに関わる人々に密着し、人生観やはたらき方に対する価値観について紹介します。すべてのはたらく人々を支援しているパーソルグループとWEリーグで協働し、たくさんの人々が性別を超えてさまざまな職業や役割で活躍する様子をこのドキュメンタリー動画を通じて社会に伝えていくことで、WE ACTION MEETING※ 参加選手から出た課題でもある「女性のネガティブ面ばかり取り上げられる問題」への課題解決につなげるとともに、「WEリーグ」に関わる選手・スタッフへのキャリア支援、女性活躍推進に貢献してまいります。
※第6回 WE ACTION MEETING レポート:https://weleague.jp/news/1260/