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レポート
2023.06.08
WE ACTION DAY EL埼玉が「子供たちの未来に夢や希望を!」をテーマに女子中学生と交流

2023528日、2022-23 Yogibo WEリーグ第20WE ACTION DAYに、ちふれASエルフェン埼玉が『子供たちの未来に夢や希望を!』を開催。ホームタウンの埼玉県深谷市のスポーツ施設で、サッカーチームに所属する女子中学生を中心とした参加者30名と選手27名が「みんなで遊ぼうセッション」と「トークセッション(グループワーク)」の2つに取り組みました。

おそろいのTシャツを着て体を動かし、サッカーを楽しむ

ちふれASエルフェン埼玉では、WEリーグのWE ACTION DAYに加えて、クラブ独自で「TSUDOIプロジェクト」を実施しています。「子供たちの未来に夢や希望を!」のテーマを掲げ、継続的に子供たちとの交流を行っています。昨年から始動し、何度かコロナの影響で延期となってしまいましたがこれまでに6回、のべ179名との親交を深めました。

 

今回のイベントは、企画から実施まですべて選手たち自ら進めました。前回のWE ACTION DAYの取り組みや「TSUDOIプロジェクト」で培った経験を活かして、参加者が楽しめて思い出に残るよう心掛けたといいます。

 

開始前に、「TSUDOIプロジェクト」と書かれたTシャツを参加者にプレゼント。選手も同じデザインのものを着用して、全員おそろいの服装でピッチに集合しました。キャプテンの岸みのり選手が「今日は限られた時間ですが楽しみましょう。質問もしてくださいね」と挨拶をしてスタート。

 

最初は、選手がプロの技術を間近で披露しました。船田麻友選手が「どれだけ選手が上手いのかを見てほしいのでエルフェンショーを始めます!」といって、シュート、ドリブルシュート、GK11など迫力あるプレーを連発。息をのむようなキックの速さとボールを蹴る音、GK船田選手の俊敏な反応に大きな歓声と拍手が起こりました。

 

続いて、「みんなで遊ぼうセッション」では参加者と選手が一緒に体を動かし、サッカーを楽しみました。まずは、しっぽオニやドリブルリレーをして身体を動かしながら、笑顔で交流します。ミニゲームでは、白熱した戦いが繰り広げられました。選手たちは、積極的に声を出して「ナイスプレー」「今のいいよ」と場を盛り上げ、見学していた参加者の兄弟もチームに加えるなどして良い雰囲気作りをしました。

 

今回のプログラムを中心になって考えた岸選手は、「今回は中学生でサッカーをやっている女の子が参加者なので、レベルが高いことも取り入れるようにしました。プロの選手たちとプレーができる機会はあまりないと思いますから。すごく盛り上がってくれて私たちもサッカーって楽しいなと、あらためて感じることができました」と笑顔をみせました。

 

「夢について考え、自分らしく生きる」グループワーク

そして「トークセッション」では、ちふれグループLGBTQ+アンバサダーの櫻木彩人さんが「自分らしさを認め合う」をテーマに話をしました。橋沼真帆選手と中村ゆしか選手も一緒に経験談や意見を出して進行しました。

 

グループワーク形式で「将来の夢は」「夢のために何をする?」「やってみたいこと。やっていないこと」などについて、話し合いました。付箋や模造紙に思ったことを素直に書き出していきます。それぞれの意見を出し合って、まとめて発表。櫻木さんは「君たちは何でもできる。ありのままの自分でありのままの選択をして、自分らしく生きよう」と最後に話しました。

 

地元のサッカーチームに所属する中学3年生の三根知里さんは「私の夢はキャビンアテンダントなのですが、櫻木さんの話を聞いてサッカー選手になりたいとも思いました。夢が2つあってもいいのだなって。妹が吉田莉胡選手の大ファンで、一緒に話しかけてもらってすごくうれしかったです。ミニゲームでは、船田選手が後ろから声をかけてくれてコーチングしてくれてすごく動きやすかったです。いろんな選手がプラスの声かけをしてくれたので雰囲気が良かったです。これから自分の夢を追いかけて頑張ります」と、明るく感想を語りました。

 



チーム最年長の荒川恵理子選手は(女子サッカーのトップリーグでの)選手生活26年目を迎えます。以前、松久保明梨選手が「小学生のときにサッカー教室で荒川選手や女子サッカー選手に教えてもらってサッカー選手の夢が持てた」と話し、大宮Vの鮫島彩選手も「小学生のときにもらった荒川選手はじめベレーザの選手の寄せ書きサインボールは今も大切にしています」と明かしています。これまで荒川選手やトッププレイヤーが少女たちに向けて取り組んだことが、WEリーガーたちの背中を押していたのです。

 

荒川選手は「自分自身もこんなに長くプレーしているとは思っていなかったので、小さかった子たちと一緒にまたやれるというのは想像もできませんでした。その当時は、来てくれた子とサッカーを楽しんだり、サインをしたりして、良い思いをしてもらいたいという気持ちだけでやっていました。それでサッカーを頑張ろうと思ってくれたのであれば、うれしいです。今もこうやって直接ふれあうことを続けていることに意味があるのかもしれませんね」と、はにかみながら話しました。

 

最後にサイン会・写真撮影をしてお土産を渡して、「子供たちの未来に夢や希望を!」をテーマに掲げて行ったイベントは約2時間30分で終了しました。日本の女子サッカーで現存する最古の資料は1924年に撮影された、旧香川県立丸亀高等女学校とされています。それから約100年。子供たちに夢や希望や勇気を与え、こうして女子サッカーが未来につながるのだと実感するものとなりました。

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