マイナビ仙台レディースが3月12日のWE ACTION DAYに「これまでとこれからを”つなぐ”」を開催。これからを担う子どもたちにとって学ぶきっかけになればという思いから、選手が主体的にイベントを企画しました。宮城県仙台市のイベントホールに高校3年生以下の子どもと保護者の約80名を招待。東日本大震災から12年を迎えた翌日に、防災に役立つ知識を楽しく学び、選手との交流をするなど体験型イベントを行いました。
文化祭をイメージしたイベントは、「健康」「防災」「ひと」の3つをテーマにしたブースを出展。災害時に役立つ知識や今からでもできる準備や普段からの心掛けなどをわかりやすく体験できるように工夫をしていました。選手とふれあいながら、子どもたちも楽しそうに参加をしました。
「健康」のブースでは、災害時でも簡単に作れる白菜カレーや仙台みそを使った料理を紹介。地元の食品メーカーや仙台大学付属明成高校と協力し、白菜カレーの試食や齊藤彩佳選手がふだん作っている米粉クッキーを明成高校の学生に再現してもらい来場者にプレゼント。また、選手がいつも食べている食事の写真を使った食育の展示もしました。
「防災」をテーマにしたブースでは、担当選手が事前に日本赤十字社宮城県支部よりオンラインセミナーを受講して、来場者へレクチャーを行いました。防災リュックにはどんなものを用意しておいたら良いのかを、カードを使いながらシミュレーション。子どもたちは「こんなのはどう?」「必要なものがいっぱい!」と言いながら考えていました。防災に役立つ日用品の紹介や段ボールベッド体験などの展示を行い、選手たちが丁寧に紹介をしていました。
「ひと」をテーマにしたブースでは、選手の子どものころの写真を見てどの選手かを当てるクイズやスラジャナ・ブラトヴィッチ選手による英単語を使ったミニゲームなどを実施。災害時こそ大切にしたいコミュニケーションを楽しみました。
また、屋外エリアでは「ボールで遊ぼう!イベント」として、大きなダーツ型の的に向かってサッカーボールを蹴って遊びました。松田岳夫監督やコーチなどが声掛けを行なって大盛り上がり。どの場所でも飽きることなく夢中になる子どもたちの姿がありました。
父親と一緒に参加をした鎌田莉紗子さんは「マイナビ仙台のかっこ良いプレーが好きで、私もサッカーを始めました。今日は大好きな高平美憂選手や中島依美選手などいろんな選手と話せてうれしかったです。避難の仕方や実際に災害にあったときの参考になりました」と話しました。
「ひと」のブースではスタンプラリーを実施し、カードは隅田凜選手がマイビィを描くなど選手自らデザインしたものを配りました。リーダーの西野朱音選手は、「東日本大震災から12年という時間が経ちましたが、宮城県のチームとして震災を忘れることはないと選手全員が思っています。スタンプラリーのカードは色とりどりで飾りたくなるようなデザインに仕上げ、選手のサインがたくさん書き込めるように工夫をしました。カードを見るたびに、ここで得た知識を思い出してもらえたら良いですね」と話しました。
7歳の能隅朝彩さんは「選手みんなが優しくてたくさん防災のことを知れたので、おうちに帰ってやってみようと思いました。防災リュックも準備して災害のときに避難したいと思いました。応援している宮澤ひなた選手と写真をとれて最高でした」と、答えてくれました。
会場のステージ上では、さまざまなレクレーションを開催。「防災〇×クイズ」「担架搬送デモ」「白菜カレーの作り方」などを行いました。「いろんな国の言葉で話そう」では、ブラトヴィッチ選手がスペイン語、ポンピルン・ピラワン選手がタイ語のコーチ役になって登場しました。
これまで、それぞれ選手たちがアイデアを出し合いながら、昨年11月から約4か月をかけて準備を進めてきました。