公益社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は、2023年2月20に第4回 WE ACTION MEETINGをJFAハウスのヴァーチャルスタジアムで開催しました。
昨年2021‐22シーズンのWE ACTION MEETINGでは、全3回で「ジェンダー課題の発見とリスト化」をテーマに実施し、300を超える課題が集まる『ジェンダー課題ブック』を作成しました。2022-23シーズンのWE ACTION MEETING では、昨季に出したジェンダー課題を、アイディアを出し合って一つずつ解決していきます。今回は「課題解決アイディアの深化と実践」をテーマに課題を共有、深掘りをし、課題解決に向けた具体的なアクションを考えました。
2022-23シーズン初のWE ACTION MEETINGには、WEリーグクラブの理念推進担当者15名、WEリーグパートナー企業13名、メディア2名、スポーツ団体3名、WEリーグ事務局10名、計43名が参加。4つのジェンダー課題「母頼りが多すぎる問題」「日本の女子の自己肯定感が低すぎる問題」「女性は10代でスポーツやめちゃう問題」「女性コーチは約3割問題」について考えました。
最初に、オープニングで今季のWE ACTION DAYの事例紹介、髙田春奈チェアによる挨拶が行われました。その後、ゲスト講師の国立女性教育会館理事長 萩原なつ子先生から、今回取り組む4つのジェンダー課題について詳しいお話がありました。司会の小林美由紀理事は「課題についてより深く理解したうえで、改めて個人でできる解決策について有意義な議論ができればと思います!」と、スタートを切りました。
8つのグループに分かれた参加者は、4つのジェンダー問題のうち1つについて話し合いました。2度のグループワークでは、「グループ課題を深く知ろう!」「個人でできるアクションを考えよう!」と、テーブルごとにディスカッションを実施。発表共有タイムでは、それぞれのテーマについての考えをまとめて披露していきました。それぞれの発表の後には、萩原先生から講評をいただきました。
特に、グループワークの「個人でできるアクションを考えよう!」では、さまざまな意見が活発に飛び交いました。
“母頼りが多すぎる問題”では、「家事を見える化して分担」「母親に1日フリーの日を作り、外出するなど自由時間を作る」「日本のアニメに登場する母親は専業主婦が多いので無意識に母頼りになりがちなので、意識を変える」などの解決方法が出ました。 “日本の女子の自己肯定感が低すぎる問題”では、「お互いに褒めていく」「そもそも自己肯定感は低くても大丈夫だと思う」「自分を見つめる時間を作る」などのアイディアが生まれました。
“日本の女子の自己肯定感が低すぎる問題”では、「お互いに褒めていく」「そもそも自己肯定感は低くても大丈夫だと思う」「自分を見つめる時間を作る」などのアイディアが生まれました。
“女性は10代でスポーツやめちゃう問題”では、「スポーツを楽しむ気持ちを持つ」「一緒にプレーしようと誘う」「観戦する楽しみも味わう」など、新たな取り組みを話しました。
“女性コーチは約3割問題”では、「指導者にもっとスポットを当てる」「女性のライフステージが変わっても続けられる雰囲気づくりが大切」「女性は産休を取るときにマイナスに取られることもあるが、『おめでとう』と素直に言える社会でありたい」とたくさんの考えが集まりました。
今回は、立場も性別も年齢も違う参加者がそれぞれのテーブルに集まってジェンダー問題について議論しました。それぞれ1つの課題について深く考えることで、意見が広がって個人で実践できる取り組みを発見することができました。また、約2年半ぶりにオンラインではないWE ACTION MEETINGを開催することで新たな交流も広がり、さらに実りある取り組みとなりました。