今季4回目となるWE ACTION DAYは、三菱重工浦和レッズレディースが「レッズレディース×埼玉大学生 ワークショップ」を11月22日に開催しました。
ホームタウンにある埼玉大学の学生らと選手たちが、中学生年代という思春期をテーマに意見交換しながら、現代の中生学年代にどんな道を歩んでほしいかを考え、中学生年代へのアドバイスやメッセージを伝えていくのが大きな目的です。
ワークショップは選手14名と学生15名が参加し、まずは「女子サッカーと埼玉」実行委員会委員長の埼玉大学教育学部 薄井俊二教授による講義から開始。
「浦和のクラブエンブレムにある建物・鳳翔閣は、教育学部の前身・埼玉師範学校の校舎。埼玉師範学校蹴球部が埼玉サッカーのはじまりとされるため、埼玉大学と浦和は深い結びつきがあります」と話があり、参加者たちは地域とクラブの密接な関係を改めて認識した様子でした。
そして、「大人への入り口とも言える中学生年代は、心身の成長や進路選択で悩みが多い年代。ディスカッションしながら、中学生年代にどんなアドバイスができるか考えましょう」と、選手と学生によるグループワークが始まりました。
性別関係なく構成されたグループ内で中学生時代の課題を話し合うと、「睡眠時間が足りない」や「人間関係の悩みが多い」、「勉強と部活の両立が難しかった」といった経験談が多く出たほか、「目の前の目標にとらわれて未来を考えにくい」など、社会人となった今だからこそ見えたものもありました。
ディスカッションの次は、中学生年代にどんな力を獲得させたいか、どういう道を歩んでほしいかを話し合い、「今の中学生年代へ伝えたいこと」を発表しました。
「自分の軸(生き方)を見つけること(決めること)」と発表したグループは、周りと自分を比べず得意分野を伸ばし、自分の軸を見つけてほしいとアドバイス。
「学生時代にサッカーが嫌になった時期に、監督から少し休むことを提案され、競技から離れてみるとサッカーが一層好きになった」と選手が話していたグループは、「悩んだら逃げてもいいんだよ」と中学生年代に伝えることにしました。
埼玉大学教育学部身体文化専修3年生の茂木千宙さんは、「初めてお会いしたレッズレディースの選手でも、中学生年代は自分と同じような生活をしていて、同じような悩みを持っていたことが分かりました。自分だけの悩みと考えがちだけど、同じ境遇の人はきっと近くにもいるんだと気づきました」と新たな視点を得た様子。「私はバレーボールをしていますが共感する部分があり、サッカー選手を身近な存在に感じることができました」と笑顔で話しました。
上野紗稀選手も「学生の方々とゆっくり話せて、新鮮な気持ちでした」と笑顔で話し、「私も中学のときは、目の前の勉強とサッカーに忙しかった。でも、勉強法などを工夫していればまた違ったのかもしれませんね」とふり返っていました。また、「私のときはプロサッカー選手を目指すことが難しかったけど、WEリーグでプロになることを目指して日々過ごしてほしい」と、未来のWEリーガーにもエールを送りました。
今回のワークショップでの発表内容は、浦和オフィシャルサイトに掲載し、中学生年代へのメッセージとして発信しています。