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レポート
2022.09.26
[マッチプレビュー]激戦必至の好カード。初代王者に輝くのは、浦和か、東京NBか【2022-23 WEリーグカップ 決勝】

浦和 vs 東京NB

2022-23 WEリーグカップ 決勝 ~EMPOWERMENT MATCH~

10/1(土)16:00キックオフ 味の素フィールド西が丘

 

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10月1日、味の素フィールド西が丘(東京)でWEリーグカップ決勝戦が行われる。

8月20日から9月25日にかけて各地で開催されたグループステージは、グループA・Bともに最終節までもつれ込む混戦となった。

 

グループAは3勝2分で三菱重工浦和レッズレディースとAC長野パルセイロ・レディースが並び、得失点差で上回った浦和が決勝に進出。グループBは日テレ・東京ヴェルディベレーザと昨季リーグ王者のINAC神戸レオネッサが2勝2分で並び、同じく得失点差で上回った東京NBが決勝進出を決めた。

 

初代王者に輝くのは、浦和か、東京NBかーー。

直近3シーズンでは公式戦9試合を戦っており、対戦成績は浦和が3勝、東京NBが5勝。引き分けは1回のみとなっている。特筆すべきはゴールの多さで、同カードの1試合当たり平均ゴール数は「3.88」。これは、昨季のWEリーグの「2.36」を大きく上回る数字だ。また、9試合中8試合が1点差以内の接戦となっており、激戦必至の好カードでもある。数々の名勝負が生まれてきた西が丘の舞台で、初のタイトルをかけた一戦が盛り上がらないはずがない。

 

着目したいのは、攻守に高い連動性を見せる両チームのハイレベルな駆け引きと個の競演だ。人とボールが目まぐるしく動くサッカーは、見る者をワクワクさせてくれるだろう。代表経験者は両チーム合わせて16名。8月にコスタリカで行われたFIFA U-20女子ワールドカップの準優勝メンバーも7名(下部組織登録選手を除く)いる。

 

浦和は昨季はリーグ戦2位、皇后杯では初優勝を飾った。強みは最多の40ゴールを挙げた得点力だ。中盤から前線は複数のポジションをこなせる選手が多く、流動的に動きながらコンビネーションを生み出していく。前線にはWEリーグ初代得点王の菅澤優衣香を筆頭にFW安藤梢、MF猶本光、MF塩越柚歩ら、得点力のあるアタッカーが揃う。サイドではFW清家貴子のスピードに乗った突破が大きな武器となっている。また、セットプレーでは菅澤(169cm)、高橋はな(169cm)、長嶋玲奈(168cm)ら長身のターゲットが多く、空中戦にも強い。

 

 

成熟した主力間のコンビネーションが武器だが、楠瀬直木監督は「今シーズンは誰が出ても戦力が落ちないチーム力を目指したい」と、グループステージでは出場機会の少ない選手たちを積極的に先発で起用した。守備の軸だったDF南萌華(海外挑戦)が抜けたセンターバックは、生え抜きのDF上野紗稀やDF長嶋玲奈らが先発でアピール。また、成長著しい若手選手たちの活躍にも注目したい。グループ最終戦の埼玉戦では、U-20W杯メンバーのFW島田芽依とDF石川璃音が先発でゴールを決め、GK福田史織は2戦連続のクリーンシートを達成している。

 

東京NBは、昨季リーグ戦で3位だった。プロの環境で若い選手たちが着実に成長しながら経験を積み、発展期を迎えている。竹本一彦監督は結果を求めつつも、「プロとして、お客さんが喜ぶプレーをしたい」と話す。この決勝戦も、東京NBらしいスキルフルなサッカーで複数得点を狙うだろう。

中盤ではMF三浦成美やMF菅野奏音、MF木下桃香らが流動的に動いてボールを運ぶ。両チームの中盤対決は見ものだ。エースのFW植木理子は、8月のアメリカ遠征で海外勢のシュートレンジの広さに刺激を受けたという。また、グループステージ3試合で5得点に絡む大活躍を見せたのが18歳のFW藤野あおばだ。「U-20ワールドカップで、対人に強い外国人選手と対戦した経験を生かせています」との言葉通り、スピードに乗ったドリブルやフィニッシュは力強さを増している。FW北村菜々美やFW山本柚月らが加わった3トップの攻撃力は魅力だ。またDF清水梨紗(海外挑戦)が抜けた右サイドバックは、新加入のDF西川彩華や生え抜きのMF岩﨑心南、DF坂部幸菜らが起用されている。そのサイドのカバーリングも含め、キャプテンマークを引き継いだDF村松智子のリーダーシップにも期待がかかる。

 

 

試合の楽しみ方はいろいろある。スピード感や攻守の切り替えの速さを生で見れば、迫力は増すだろう。好きな選手のプレーを追ってもいいし、高いボールスキルを堪能するのも楽しそうだ。浦和の安藤や東京NBのDF岩清水梓、DF宇津木瑠美ら、経験豊富な選手たちのゲームマネジメントや勝負強さに着目すれば、サッカーの奥深さにも触れられるはずだ。

初代王者に輝くのはどちらのチームか。プロリーグ最高峰のハイレベルな90分間に期待したい。

 

取材・文=松原渓

 

 

「2022-23 WEリーグカップ 決勝」特設サイト

https://weleague.jp/cupfinal/2022-23/

 

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