ちふれASエルフェン埼玉は「子どもたちの未来に夢や希望を!」をテーマにホームタウン飯能市の小学生と交流。選手が考えた遊びやトークセッションを通じ、夢に向かってチャレンジすることの大切さを伝えました。
EL埼玉は前回のWE ACTION DAYで、児童養護施設で暮らす小学生と交流しました。子どもを取り巻く社会課題に触れたことから「継続的に子どもたちに夢や希望、勇気を与える活動がしたい」という意見が出て、今回の活動につながりました。
5月21日、EL埼玉は飯能市役所を通じ、市内二つの学童クラブに通う小学生約40人を市立富士見小に招きました。みなさんにはオリジナルのTシャツをプレゼント。選手とおそろいです。背中には選手のサインを用いたチーム・エンブレムがあしらわれていて、これはWE ACTION DAYのためDF小島美玖選手がデザインしたものです。
体育館に集まった子どもたちが元気よく「ゴー!エルフェン」と声を上げると、選手31人が一斉に登場。歓声が上がり、会場は一気に活気づきました。
イベントはプロのテクニックを披露する「エルフェンショー」からスタートしました。MF吉田莉胡選手がボールをつま先からすくい上げて華麗にリフティング。MF三浦桃選手は額にボールを乗せ、10秒ほどバランスを保ちました。
一方、FW西川明花選手は難しいリフティングの回し技に苦戦。子どもたちが大声援を送る中、最年長WEリーガーで元日本代表のFW荒川恵理子選手が「人間だから失敗もあるさ。大丈夫、大丈夫。深呼吸しよう」とアドバイス。すると技は見事に決まり、全員で両手を上げ成功を喜び合いました。
続いて「みんなで遊ぼうセッション」です。五つのチームに分かれ、ゲームで対戦。プログラムは選手たちが考え、予行演習を繰り返してきたそうです。しっぽ取りゲームやリズム遊び、それにボールを青いマットに乗せて4人でゴールまで運ぶリレーで楽しみました。
最後は「失敗してもいいんだよ!」をテーマにしたトークとグループワーク。トークの語り手はGK船田麻友選手でした。
船田選手は、経験豊富な選手たちに囲まれ実力不足を感じた高校時代や、クラブを移籍する度に新しい環境になじめず苦しんだことを振り返りました。3度目の移籍で再び落ち込んだ時に「自分はチャレンジすることが好きなんだ。チャレンジしているからこそ、うまくいかないこともある」と気づいたそうです。
苦難を乗り越え、成長した経験を通して「失敗やうまくいかないことがあってもダメだと思わずに、いろんなことにチャレンジして夢に向かって頑張ってください」とエールを送りました。
トークを聞いた子どもたちは「今好きなことや得意なこと」「将来の夢」「そのためにできること、やってみようと思うこと」をグループごとに話し合い、模造紙に書き込みました。始めは恥ずかしそうに言葉を発する子どもたちでしたが、選手が「いいね」と声を掛けると次々に意見が上がりました。
美容師やバレエの先生、プロボウラーにたこ焼き屋さん…。全員の前で発表する場でも、自信を持って夢を話す姿がありました。
イベントを終えると全員で記念撮影、サイン会も行われました。この活動に協賛いただいた企業からのお土産も記念品として手渡しされました。
小学4年生の女の子は「諦めずにやればできるということがわかった」と話しました。WEリーガーと初めて触れ合い「試合の選手たちを見てみたい」と笑顔でした。
一方、船田選手は「元気を与えるどころか元気をもらった。子どもたちが積極的に参加してくれて素直に楽しかった」と語りました。そして「これからも地域や社会への貢献活動を積極的にやっていきたい。サッカー選手ってかっこいいなと思ってもらえるような世界を、今後もWEリーグと共に作っていきたい」と言葉に力を込めました。