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インタビュー
2022.04.21
【WE INTERVIEW #43】~伊藤めぐみ選手(AC長野パルセイロ・レディース)~


レベルが高くなればなるほどサッカーは楽しい!

スパイクを脱げば150㎝の身長であどけなさ一杯の伊藤めぐみ。ピッチに立つとその身長を感じさせないプレーの数々を見せてくれる。ボランチ、サイドハーフと中盤が主戦場だが、最近はゴールへの意識が高まっていると言う。カテゴリー別代表でも刺激を全身に浴びる成長真っただ中の伊藤は20歳を迎えたばかり。彼女の求める“考えながらプレーする”スタイルはここからさらなる展開を見せてくれそうだ。

——サッカーを好きになったきっかけを教えてください。

一番は本当に楽しかったことです。同時に負けず嫌いだったからというのもあります。小学2、3年生の時に初めての試合で、相手の男の子が試合前の握手をしてくれなかったんです。それからその子の顔を覚えて、直接対決できるようにジワジワ距離を詰めていきました(笑)。その勝負に勝って、最後の挨拶の時はもちろん握手してくれましたよ。達成感を感じられるところも楽しかったんだと思います。

——その後、中高一貫教育で知られるJFAアカデミー福島へ進学しますが、親元を離れる決断は難しくなかったのでしょうか?

長野県出身なのですが、トレセン活動に呼ばれるようになって以降は県外に出てもっと上手くて強い人とサッカーがしたいと思っていました。その時に父がJFAアカデミーの存在を見つけてくれたんです。試験当日は全国から選手が集まって来ていて、結果的に受からなくてもすごい経験をしていると感じました。楽しかった!親元を離れて寂しい気持ちよりも、こんな上手い人たちと一緒にサッカーがしたいという気持ちの方が勝っていました。

——その6年間で成長したところは?

それまではただサッカーが好きで楽しくプレーしていましたが、アカデミーはサッカーを学ぶ場所でした。技術や組織で戦うということについて、頭でサッカーを理解できたのが私にとって大きかったです。アカデミーで学んだことで、私は頭を使ってプレーするのが好きだと気づきました(笑)

——頭で考えるサッカーをするために励んでいたことは?

中学生の時はサッカーノートを書いていました。自分の試合の映像を見て、何分~何分まではこう動いた方が良かった、というメモみたいなものですけど。

——そしてAC長野パルセイロ・レディースに入団します。どんなところにプロリーグの差を感じましたか?

プレースピードが速くて、加入してすぐはボールを毎回のように奪われました。反対に私がボールを奪いに行く時は相手のスピードに追いつけなくて、正直凹みました(苦笑)。守備では、プレーするサイドへのスライドのスピードや、チームとしての取りどころで取るために運動量が必要になるんですけど、考えるスピードがもっと必要だと感じました。予測のスピードを上げることを一番最初に意識しました。そうすると守備が間に合うようになり、攻撃で空いてくるスペースもわかるようになってきました。

——WEリーグの開幕戦ではスターティングイレブンでした。緊張しましたか?

普段から緊張しやすくて、お腹が痛くなるんですけど、開幕戦は特にヤバかったです!試合が始まったら大丈夫なんですが、アップ中がもう・・・(苦笑)。自分でもわかるくらい緊張している感じを出していたので、先輩が「大丈夫だよ」「行ける行ける!」って声をかけてくれました。今でも試合前はやっぱり緊張します。

——ここまでのWEリーグでのご自身の戦いぶりをどう捉えていますか?

開幕戦の何もできなかった頃に比べると、今は少しずつだけど慣れてきて、これを続けていけば自分のプレーがもっと出せると感じています。

——気分転換には何をしていますか?

料理ですかね。今までは寮生活だったので一切していませんでした。でもアカデミーで栄養面のセミナーを受けていたので、何を食べたらいいか、この量を取った方が良いという知識はありました。作ることだけがんばってやってみたら楽しくなりました。といっても炭水化物と肉、野菜が一気に取れる丼ぶりが多いですけど(笑)

——ここでみなさんにしている質問です。どんなWEリーグにしていきたいか、伊藤ビジョンを教えてください。

今は日本でサッカーと言えば“Jリーグ”と思われますけど、そこにWEリーグも思い浮かべてもらえるようにしたいです。長野は地元の方たちと距離感が近くて、街中を歩いていてもすごく声をかけてくれます。応援してくださる皆さんは、結果は大事だけど私たち選手が頑張っているプレーを見たいと言ってくれます。まずは長野で応援してくれる人たちのために戦うことによって、見てくれる人が増えるんじゃないかと思っています。

——ファン・サポーターの皆さんに、こんなプレーをします!というアピールをぜひお願いします。

最近いろんなポジションをやるようになってシュートを打つ場面が多くなってきたので、今すごく点を取りたいです。今まで得点を決めるぞ!っていうタイプではなかったんですけど、がむしゃらにボールを追いかけて、こぼれ球でもいいし、何が何でも自分が触ってやる!と思っています。ゴールを決められるようにがんばります!

(インタビュー・構成=早草紀子)



【プロフィール】

伊藤めぐみ(いとう めぐみ)

2002年4月7日生まれ、長野県出身

MF、背番号18

諏訪FCスワン諏訪F.C.プライマリー → JFAアカデミー福島 → AC長野パルセイロ・レディース

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