WEリーグでは、ビジョンに掲げる「世界一の女子サッカー」を実現するため、「FOOTBALLを学ぼう」セミナーを隔週で開催しています。第8回目は4月11日、JFAユースディベロップメント ダイレクター/前U-20日本代表監督である影山雅永氏より、「ここが変だよ日本人」というタイトルでセミナーが行われ、WEリーグ及びなでしこリーグ所属選手18名を含む30名がオンラインで参加しました。
影山雅永氏からは、自身が監督を務めたU-20日本代表での取り組みや、海外で指導した経験をもとに、日本人選手が世界で戦っていくためには何が必要かについて講義を行いました。
まず、WEリーグの理念・ビジョンの再確認があり、「世界を意識しての理念・ビジョンである。ここを忘れてはいけない」というメッセージが共有され、U-20日本代表活動時のコンセプトを用いながら、日本人選手は何ができて何が足りないか、これまで日本人選手や指導者が思い込んでいた日本人的な発想(例:個で勝てないから集団で、シュートを打たない、フィジカルで勝てない、等々)を克服するためのマインドセットなど、様々な角度から講義が行われました。
その後、これまでの活動で見えてきた、「本気の戦い、勝つ、負ける、ボールを取られる、奪う、の中で正確な技術を出せるかどうか?」についての講義があり、世界で戦える選手とはどんな選手なのかについての共有がありました。
最後に、「個の力で劣る日本人選手が組織と団結で世界に挑む」というスポーツ日本人論の神話について、社会学的知見や遺伝学的知見からの説明やスポーツの成り立ちについての説明があり、日常の違いを理解しながら自虐的にならず行動していく大切さの話をもらい、60分のセミナーを終了しました。
『個の力でも劣らない日本人選手が組織と団結で世界を取る』という言葉が印象的で、11年の女子ワールドカップ優勝以降、欧米のサッカーが個の強さだけではなくより組織的になってきている今、日本は個の部分を今まで以上に強化していく必要があると私自身感じています。近年男子のサッカーでは、日本代表の伊東純也選手がスピードで相手を抜き去るシーンなど、フィジカルでも勝る場面をよく目にします。女子も熊谷選手や岩渕選手など海外で長年活躍している選手がいますが、ポジションの影響もあるのか自分の経験上は近年欧米各国のフィジカル的要素(特にスピード)は以前にも増して強化されてきていると感じてきました。その辺りの実際の数値データや、欧州において女子サッカーのマーケットが急激に広がったことによる人材発掘等との関連性があるのかどうか等気になりながら拝聴していました。
最後に、WEリーグにも海外からもっと多くの有力選手が参戦してくれることを期待しています。
今回の講義では、海外と日本の違いについて学びました。サッカーをする上で国が違うとサッカーにどのような違いがあるのかを影山さんの貴重な体験談や海外選手の言葉などから知ることができました。私自身、海外でのプレー経験がないので今回の講義で聞いた内容はすごく新鮮で面白いなと感じました。アンダー世代では、日本は世界の強豪国に劣っていないと感じますが、フル代表になると差が生まれてくるのには、様々な要因があると思いました。