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レポート
2021.11.26
WE ACTION DAY「スポーツを通じて地域とともに輝く未来を」
AC長野がボッチャ大会とサッカー教室を開催

AC長野パルセイロ・レディースは11月20日、ホームタウンの長野県長野市でボッチャ大会を、諏訪市と宮田村でサッカー教室を開催しました。地元出身の選手が中心となって地域の方々と多様性について学び、子どもたちとのつながりを深めました。



「ENJOY!ボッチャ大会」は、長野市や長野市障害者スポーツ協会、長野県ボッチャ協会などの協力をいただき、高校3年生のWEリーガー、FW川船暁海選手が通う市立長野高の体育館で開かれました。

パラリンピックで実施されているボッチャは、赤い球と青い球を6球ずつ投げ、白い目標球に近い方が点を得る競技です。元々、重度脳性まひ者や同程度の四肢重度機能障がい者のために欧州で考案されました。とはいえ、障がいの有無や年齢、性別といった垣根を越えて、誰もが一緒に楽しみ競い合えるのが魅力です。

大会では、主将のDF五嶋京香らAC長野の選手11人が3チームを結成。障がい者と健常者、計約20人による6チームと合わせ9チームが、3グループに分かれてリーグ戦を行いました。AC長野は、前節のホームゲームでアディショナルタイムに2ゴールを決め、劇的な逆転勝ちを収めました。その勢い冷めやらぬ元日本代表のFW泊志穂選手が「ボッチャは一度やったことがあるので、勝ちにいきます!」と強気に宣言。試合は白熱しました。



脳性まひのため車いすで生活している相沢啓一郎さんは、必ずホームゲームには観戦に行くというAC長野の大ファン。選手チームに勝つと、大きなガッツポーズ。「選手と近い距離で交流できるのは貴重な体験」とうれしそうに話しました。選手たちも一球ごとに一喜一憂。うまくいかないと、障がい者の方に投げ方の手ほどきを受けたり、多様な人々と交流する大切な機会になりました。

また、大会は、GK新井翠選手のプロ顔負けの軽妙なMCで進行され、終始、笑顔が絶えない、和やかな雰囲気でした。

長野市文化スポーツ振興部スポーツ課の鈴木秀規さんは「選手が司会をすることは、選手のイベントに対する積極性を感じるし、参加者もより選手を近くに感じることができる」。地域との交流を大事にするクラブの思いも伝わったようです。

一方、秋晴れの下、諏訪湖のほとりにある運動競技場では諏訪市出身のMF伊藤めぐみ選手とGK伊藤有里彩選手、それに岡谷市出身のMF瀧澤千聖選手ら7人がサッカー教室を開催。諏訪地域少年サッカー連合会の男女13チームから集まった小中学生、約100人がWEリーガーとの交流に心を躍らせました。

まず、金子ゆかり諏訪市長が「諏訪市出身の女子プロサッカー選手が来てくれました。なかなかない機会で諏訪市にとってもすごくうれしいことです。プロの技を学んで帰ってください。頑張って」と、激励。子どもたち同士で試合をし、選手は審判員としてゲームに参加。アドバイスをしたり、ゴールを決めた子どもに駆け寄ってハイタッチをしたりしました。



子どもたちは憧れの選手と触れ合い、終始わくわくした様子。教室後の質問タイムでは「サッカー選手になろうと思った理由は」とか「サッカーをしていてつらかったことやうれしかったことは」といった質問があがり、WEリーガーに親しみを感じてもらう機会にもなりました。

最後は、選手一人ひとりが小中学生にメッセージを語り掛けました。年代別日本代表経験があり、AC長野の10番を背負う瀧澤選手は「女の子のみんな、長野Uスタジアム(AC長野のホームスタジアム)で一緒にプレーできるのを楽しみに待っているので、頑張ってください」とエールを送りました。

このサッカー教室には、WEリーグの岡島喜久子チェアが訪れていました。初めてWE ACTION DAYを視察した岡島チェアは「地元コミュニティーの活性化につながるイベントを実施し、選手と地域の方が交流することで、試合を見に行ってみようとスタジアムに足を運んでもらえるきっかけになれば」と述べ、女子サッカーの普及と発展には、WE ACTION DAYを通じてコミュニティーとのつながりを強くしていくことが重要だとしました。

この他、MF稲村雪乃選手の出身地、宮田村でも親子サッカー教室を開きました。宮田村へは長野市から高速道路を使って南下、2時間ほどかかります。南北に長く広い長野県唯一の女子プロサッカーチームは、自治体などと連携し県内の多くのこどもたちにWEリーガーという夢を届けました。

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