日テレ・東京ヴェルディベレーザは13日、ホームタウン・東京都北区のサッカー少女たちと合同トレーニングを行い、本気のプレーを披露。商店街も訪問し、地元の皆さんと交流しました。
合同練習会は、ホームタウン北区にある赤羽スポーツの森公園競技場で開かれました。東京都北区サッカー協会(北区FA)の協力で、飛鳥高と王子総合高の女子サッカー部員と、北区の女子サッカーチーム、さくらガールズの中学生、合わせて25人が「北区FAセレクト選手」として選ばれ、参加しました。
雲一つない青空の下、合同練習会がスタート。最初に東京NBの竹本一彦監督が「ここには現日本代表とU20・U19の代表候補選手、そして2011年のW杯優勝の場にいた選手が2人います。うまくなる素はまねるとか、観察して盗むこと。是非、この機会を有効に生かしてください」と語りかけました。
ユースからトップ選手まで長く育成に携わってきた竹本監督の言葉に、北区FAセレクト選手たちは、やる気にあふれたまなざしで耳を傾けました。緊張もあって少しこわばった表情でしたが、ウオーミングアップで東京NBの選手たちと言葉を交わし、徐々に気持ちがほぐれてきたようです。
ボール回しでは、永田雅人ヘッドコーチが「相手へのプレッシャーのかけ方」や「パスの通し方」などについてアドバイス。少女たちは東京NBの選手をまねて、丁寧にメニューをこなしていきました。
続いては、東京NBに北区FAセレクト選手が挑戦するミニゲームです。東京NBの選手は一切手を抜かずにゴールを量産しました。少女たちは翻弄されながらも、全力でWEリーガーに向かっていきました。
最後は、全員が4チームに分かれてミニトーナメント。東京NBの選手が少女たちにポジション取りを指示したり、鼓舞したりする声がピッチに響き渡りました。試合はPK戦にまでもつれる大接戦。東京NBの選手たちは緊張感さえ漂う“本気”のプレーを披露しました。
約1時間の練習を終えた飛鳥高主将の栗俣梓瑛選手は、WEリーガーとプレーする貴重な機会に感謝しました。「スピード感とか普段では味わえないような体験をすることができてとても光栄だった。ベレーザの選手たちみたいになりたいと思った」と目を輝かせました。
一方、W杯優勝メンバーで日本女子サッカー界を引っ張ってきたDF岩清水梓選手は「(少女たちが)WEリーガーになって『あの時一緒にやりました』みたいなことになったら、すごく良い未来だなと思う」と期待しました。
一方、東京NBの育成部門、日テレ・メニーナ出身で日本代表のFW植木理子選手は「自分が小さい頃は明確にプロサッカー選手になるというのが描けなかった」と振り返りました。
そして、プロサッカー選手という「夢」ができたことの大切さに触れ「今の子どもたちは、プロサッカー選手という明確に目指せる職業ができたので、目指してほしいと思う。自分自身も第一線で活躍し続けられるように頑張りたい」と話しました。
練習後は、MF中里優選手とFW小林里歌子選手を囲んで交流会。高校生が「サッカーをする上で大切にしていることは?」と尋ねると、中里選手は「けがで1年半くらいサッカーをできない時があったので、プレーできることが当たり前だと思わないようにしている」と答えました。
最後はサプライズ。全員に東京NBのチームジャージーがプレゼントされました。少女たちは憧れの選手と同じジャージーに袖を通し、うれしそう。笑顔で記念撮影をしていました。
このほか、東京NBはホームスタジアムの味の素フィールド西が丘に一番近い商店街、北区十条銀座商店街を訪れました。チームは四つのグループに分かれて、お店を一軒ずつ訪問。20日に行われる大宮V戦のチラシと全選手が掲載されたチームのチラシ、それにアルコールジェルを手渡しました。
選手がホームタウンを訪れるのは約2年ぶりとのこと。商店街には、WEリーグのアンセムが響き渡り、選手たちもうれしそうな表情を見せていました。
選手と交流した女性は「若い選手も多くて、子供たちが憧れるような選手がいっぱい出てくると思うので、本当に期待している。絶対に試合に行ってみたい!」と声を弾ませました。
商店街にあふれる活気は選手の力にもなりました。若干18歳で東京五輪代表に選ばれたMF木下桃香選手も気持ちを新たにしたようです。次代を担うWEリーガーは「WE ACTION DAYを通して、多くの方が応援してくれているというのを実感した。20日にホームの西が丘で試合ができるので、地元の方に良い試合を見てもらえるように頑張りたい」と意気込みを語りました。