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インタビュー
2021.07.29
【WE INTERVIEW #24】~田中桃子選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)~


覚悟の復帰で武者修行の成果を見せる

 

アンダーカテゴリー代表で活躍を見せていた田中桃子。日テレ・東京ヴェルディベレーザから当時なでしこリーグ2部の大和シルフィードへ期限付き移籍を決断したのは2019年のことだった。実戦でしか得られない経験を積むことを選んだ。21歳の若き守護神は持ち前の柔軟な思考と探求心を武器に、あえて逆境に耐える環境に揉まれ新たな感覚を掴んでいく。そして今シーズン、大きな覚悟を持って古巣復帰を決意。自身のさらなる成長を誓った。

  

——田中選手はもともとゴールキーパー志望だったのでしょうか?

初めはフィールドプレイヤーで、小学5年生の時にゴールキーパーになりました。ゴールキーパーをやっていた仲の良い先輩が卒業するタイミングで「やってみるか?」みたいな感じで(笑)。私もそんなに抵抗はなく、楽しい方が勝っていました。

 

——お手本にしたり、理想とするゴールキーパーは?

いるだけでチームに安心感を与える、チームを安定させるのが理想です。プレースタイルは少し違いますが、マンチェスター・シティのエデルソン選手は、フィード集の映像をもらったこともあり、意識して見ています。あとテアシュテーゲン選手(ドイツ代表)も。私が今のチームで足元のスキルを求められていて、彼はその能力がすごく高いのでかなり気にして見ています。

 

——同世代と切磋琢磨している環境のなか、大和シルフィードへ期限付き移籍をします。この2年でしか得られなかった経験もあったと思います。

一番成長したのは、攻め込まれた時に耐える力です。苦しみながらもチームで手を取って最後まであきらめずに戦い続ける姿勢は、チーム内で雑草魂と言って一番大切にしていました。少しずつ耐えられる時間が長くなったことを自分の中で実感できて、この2年があったから、今、不安を持たずにピッチに立てていると思います。

 

——どんなプレーに注目してほしいですか?

クロスプレーでの飛び出しが一番得意です。そこの積極性は負けたくないと思っているので注目してほしいです。

 

——もともと得意だったのでしょうか?

それほど得意ではありませんでしたが、中学生の時にジャンプを継続的に練習して、筋力もついて飛べるようになったので、それが自信になりました。

 

——今この能力を身に着けたい!というものはありますか?

今だったら・・・迷うな(笑)。ビルドアップの力と、あとは単純にパワー。ダイビングとか一発のパワーはもっと必要だと思います。

 

——パワーはどれくらい必要だと思っていますか?

現状、コーチからボールをまったく取れないので、いつか全部取ってやりたい(笑)!と思っています。

 

——みなさんにしている質問なのですが、今年の私は〇〇が違う!というものはありますか?

ベレーザで戦う覚悟、ですね。これはシルフィードから戻ってくるときにすごく考えていたことでした。メンバーもかなり変わって、自分が戻るかどうかを考える中で、今までは下の世代で甘えていましたが、ゴールキーパーのメンバーを見ても中堅の世代になりました。もう下の世代だからとか言えないですし、引っ張っていく存在になっていく覚悟を持ってベレーザに戻ることにしました。

 

——では最後にファン・サポーターへメッセージをお願いします。

3シーズンぶりに戻ってきました!成長した姿をどれだけ見せられるか、これを自分の中で大事にしないといけないと思っているので、注目してもらいたいです。そしてやっぱり見て楽しい!やってて楽しい!というのがベレーザのサッカーだと思うので、気軽に楽しむ気持ちで見に来てもらえたら嬉しいです。

 

(インタビュー・構成=早草紀子)




【プロフィール】

田中桃子 (たなか ももこ)

2000年3月17日生まれ、長野県出身

GK、背番号1

FC厚木ガールズ日テレ・東京ヴェルディメニーナ →日テレ・東京ヴェルディベレーザ → 大和シルフィード → 日テレ・東京ヴェルディベレーザ

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