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インタビュー
2021.05.21
【WE INTERVIEW #13】~鴨川実歩選手(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)~


ロジカルな視点で新たなサッカーの楽しさを知る

 

伸び悩んだとき、目の前に選択肢はいくつあるだろうか?鴨川実歩は10代で壁にぶつかり、異なる視点でサッカーを見る決断をした。科学的にサッカーを分析してみたところ、彼女の可能性はさらに広がっていくことになる。23歳にしてジェフユナイテッド市原・千葉レディースでは中堅の経験値。今、鴨川は得意であったフリーキックを研究材料にさらにその精度を上げていこうとしている。研ぎ澄まされたキックの伸びしろは無限大だ。

  

——地元が神栖市(茨城県)ということは身近にサッカーがある土地柄ですね。

はい(笑)。所属チームが鹿島にあったので、小さい頃からずっとスタジアムに通っていました。鹿島アントラーズでプレーしていた鈴木優磨選手(現:シント=トロイデン)は親同士が幼馴染で・・・。あ、私たちもか(笑)。一緒にサッカーをしていました。

 

——サッカーをするのが当たり前の環境だったんですね。始めた頃から攻撃的なポジションだったのですか?

サイドバックやボランチでプレーすることもありましたけど、基本的には前線のポジションですね。個人的にはゴールに近いところでプレーするのが好きです。

 

——好きなところでプレーしていいよと言われたら、どこを選びますか?

あ~悩みます(笑)。4-4-2のフォーメーションだったら2トップの少し下がった位置とか。今取り組んでいる4-2-3-1だと2列目の右のポジションですけど、今の位置もゴールに近いところで勝負できるのですごく好きです。

 

——トップ下でプレーしている姿には、自由に動けて楽しそうという印象を受けます。ここが転換期という時期はありますか?

2年前・・・、大学生のときにサッカーと科学的に向き合いました。それまでは単純にボールを保持してプレーすることが好きだったんですけど、ただ自分が持ちたいから持つんじゃなくて、ゴールを獲るためにどうやって効果的にボールを持つか、戦術的な部分を絡めながら研究しました。それが実際のプレーとフィットしてきたのがその時期です。周りとのコンビネーションで崩せるようになったり、どうやったらゴールを奪えるのか考えるようになって、より楽しくなってきました。

 

——専門的に学ぼうと思われたのはなぜですか?

色々あるんですけど、FIFA U-17女子ワールドカップで優勝したときが、自分の中で壁にぶつかった時期で・・・。あの時は試合にも出られてなくて、サッカーに対して伸び悩むというか、自分の良さをどうやったら出せるのかわかりませんでした。それで、筑波大学でそういうことを教えてくれる先生がいるということで。

 

——U-17世代でその観点は感覚的にずいぶん早い気がします。鴨川さんの得意プレーと言えばフリーキックですが、これも研究成果が出始めていたりするのでしょうか?

小さい頃からキックに関しては自信がありましたが、なぜ上手く蹴れているのかは理解していませんでした。最近は蹴り方を意識して、良いキックをどうやったら再現できるかチャレンジしています。悪いキックをしたからダメだと思わず、なんでダメなんだろうって改善していく方へ考えるので、プレーが悪くてもネガティブにならないですね。

 

——今年の私は〇〇が違う、にあてはまるものは思いつきますか?

覚悟が違います!プロになったので、良くないプレーをすれば評価は落ちますし、良いプレーをすれば上がる。プロとしての覚悟は持たないといけないと思います。

 

——WEリーグ一番の〇〇になる!ではいかがでしょうか?

WEリーグ1番の変わり者になる(笑)!普通は変わり者って言われると嬉しくないかもしれないけど、変わり者だと思われるくらい何かに夢中になっている時が1番幸せを感じるんです。だから、ピッチ内外で変わり者になりたいです。

 

——なんだか深いですね・・・。では最後にファン・サポーターへのメッセージをお願いします。

コロナ禍でたくさんの制限がありますが、またサポーターの皆さんと一緒に喜べる日が来ることを楽しみに、日々成長していきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。





【プロフィール】

鴨川実歩(かもがわ みほ)

1997年8月27日生まれ、茨城県出身

MF、背番号10

FC波崎 → KASHIMA-LSC → ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18 → ジェフユナイテッド市原・千葉レディース

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