2025年4月2日、三菱重工浦和レッズレディースが埼玉スタジアム2002 第2グラウンドで、小学生を対象にした『レッズレディーススマイルサッカー supported by 三菱重工』を実施。時折雨が落ちるあいにくの天気となりましたが、選手たちとの温かな交流に、たくさんの笑顔が咲く時間となりました。
今回、浦和が行った『レッズレディーススマイルサッカー supported by 三菱重工』は、サッカーやボールを使った遊びを選手やスタッフと一緒に体験できるもの。埼玉スタジアム2002では2025明治安田J1リーグ 第8節 浦和レッズvs清水エスパルスも開催されるとあって、WEリーグもJリーグも楽しめる1日になりました。
「浦和レッズは、男女ともに試合前の時間を大切にしています。Jリーグなどの公式戦時には『レッズワンダーランド』と名づけて、『そこにいるだけでワクワクするような非日常的空間』をつくるために、さまざまなイベントやショップなどを展開しているんです。その輪にレッズレディースも加わって、みんなで楽しい時間を過ごせたらという思いが実施の背景にあります。また、集まってくださるのは“浦和レッズのファン・サポーター”のみなさまです。試合に来る=サッカーが好きだったり、興味があったりするご家族も多い中で、サッカーは未経験でも『体を動かすことは楽しいよ』とお子さんに伝えられるイベントにしたい。その上でレッズレディースのことも知ってほしいという思いがありました」とクラブスタッフが経緯を教えてくれました。
4月2日当日は雨が降ったり止んだりというお天気でしたが、集まった子どもたちは80名以上でした。
代表活動などで参加が叶わなかった選手を除き、ほとんどの選手が顔をそろえる中で『レッズレディーススマイルサッカー supported by 三菱重工』がスタート。学年ごとに3つのグループに分かれて体を動かすことやボールに触れるレクリエーション、ミニゲームなどを選手たちと一緒に楽しみました。
「子どもたちも最初は緊張していた様子でした。でも、セッションが進むうちにどんどん明るく柔らかい雰囲気になっていきましたし、積極的に声をかけていた選手たち自身も楽しんでいたと思います。中には、どうしても馴染めずにグラウンドから出てしまう子どももいたのですが、選手が近づいていって、ずっと話をしているような場面もありました。子どもたちとの交流やピッチ外でのイベントに関して、選手たちに『こうして』と伝えることはほとんどない中で、選手たちが『その時々で何をすべきか』をわかっていて、行動に移してくれる姿はすごいなと改めて思います」(クラブスタッフ)
子どもたちとのふれあいの中でも、選手たち自身が楽しむこと。積極的に声をかけていくことで個々の魅力が伝わり、浦和の輪が広がっていきます。
「こうしたイベントでのふれあいをきっかけにレッズレディースを好きになっていただく方も多いです。今回の『レッズレディーススマイルサッカー supported by 三菱重工』実施後も『今度、初めて試合を見に行きます』『ファンになりました』とおっしゃってくれる方もたくさんいました。すごくうれしいことですし、選手やクラブとのタッチポイントづくりは大事なことなので、今後も続けていきたいです」(クラブスタッフ)
2024-25シーズンを振り返れば、浦和は過密な試合スケジュールをこなし、各世代の代表活動などで選手がチームを離れる期間もありました。選手が参加する機会が限られる中で、それでも「純粋に、みんなで一緒に体を動かすのは楽しいよということを伝えていきたいですし、女子サッカーの競技人口を増やしていく普及活動やWEリーグを盛り上げていける活動は必要です。集客の面を見ても、まだまだクラブ一丸となって取り組んでいかないといけないと思っています」と、WE ACTION DAYなどをはじめとする活動を組み込み、今できることに全力で取り組んできました。
その裏には、WEリーグを盛り上げたい。自分たちのことを知ってほしい。そのためのACTIONを惜しまない選手たちの思いがあります。
「選手たちは、自分たちがサッカーに打ち込む上で、多くの方に支えていただいていることをよくわかっていると思います。ホームタウンでのポスター配布なども積極的に行っており、地域の方と楽しそうに交流をしていますし、ピッチ外の活動では選手から『こんなことをやりたい』といろいろなアイデアを伝えに来てくれたりすることも多いです」(クラブスタッフ)
今回の『レッズレディーススマイルサッカー supported by 三菱重工』は、実施内容をスタッフがオーガナイズしたそうですが、これまでには選手が考案することもあれば、MCに立候補して盛り上げ役を担うこともあると言います。
「イベントの際は『司会をやりたい人?』というように選手に聞く機会をつくるのですが、ほとんどの場合で手をあげてくれるんです。キャリアを重ねている選手が、当たり前のようにそうした行動をしているので、若手選手もその姿を見て学び、自然と『次は私が』と思うようです。今回はMCを竹内愛未、秋本佳音、平川陽菜の若手が担当していましたが、うまく盛り上げてくれていました。人前に立つことが得意ではない選手もいますが『こういう機会をくれてありがとうございます』『楽しかったので、またやりたいです』と言ってくれることもあって。サッカーをプレーすることとは少し離れた部分で、社会性やコミュニケーション力を育むことにつながってくれたらうれしいです」(クラブスタッフ)
選手たちの自主性や社会性を育むことにもつながる浦和のWE ACTION DAY。選手たちの思いがしっかりと乗るからこそ「(メディアなどで)活動を広めることも大事」だとも話します。
「WE ACTION DAYもしっかりとした意味や意義がありますし、WEリーグの一員としても大切にしていきたい活動です。それを発信することでクラブのことも知ってもらえると思いますし、選手たちの魅力も届けられるのではないかなと。さまざまな事情から、レッズレディースでは選手たちとふれあう機会が限られてしまうものの、その分、試合日のハイタッチなどでタッチポイントをつくる取り組みは続けていきたいと思っています。ひとときでも選手とふれあってもらえたらレッズレディースを好きになってくれると思いますし、何よりそれがクラブの力にもなりますから」と、クラブスタッフは今後の活動に向けての思いも教えてくれました。
子どもたちとのふれあいやファン・サポーターとの交流を通して、選手たちも口にするのは『参加者のみなさんに楽しんでもらえるのが一番だけど、自分たちも楽しいし、パワーをもらえる』ということ。今回のWE ACTION DAYで生まれた笑顔を、新たな力に変えて。浦和と多くの人をつなぐ活動は、これからも続いていきます。