2024年11月30日、サンフレッチェ広島レジーナがエディオンピースウイング広島で、「サンフレッチェ広島レジーナ×地域交流~レジーナの選手たちと家族といっしょに工作を楽しもう~」を実施しました。
今回、S広島Rが実施した「サンフレッチェ広島レジーナ×地域交流~レジーナの選手たちと家族といっしょに工作を楽しもう~」は、ひとり親家庭を2024-25 SOMPO WEリーグ 第11節vs日テレ・東京ヴェルディベレーザに招待。試合観戦のほか、試合前にメンバー外の選手たちとクリスマスリースやオーナメントを作成し、親子の思い出づくりをしてもらうものです。
「今回は、地域の団体と連携し、ひとり親にフォーカスをあてました。忙しい毎日の中でなかなかスタジアムに来る時間がなかったり、子どもと過ごす時間が短かったりするご家族を招待して、女子サッカーの面白さや魅力を届けるとともに、人との関わりの大切さや楽しい時間を過ごすことで得られる心の豊かさを伝える時間になればと思います」とS広島Rのクラブスタッフは言います。
この日は、13名の親子がエディオンピースウイング広島に集いました。リースやオーナメントづくりを行う部屋はスタジアムの上層階。ピッチを見渡せるため、到着した参加者からは「すごい」「ここでサッカーをするの?かっこいい!」と声が上がります。
ときどきJリーグの試合で訪れると話してくれた参加者は「レジーナの試合は初めて。試合だけじゃなくリースやオーナメントづくりもできるので楽しみにしてきました」と笑顔を見せてくれました。
スタジアムの迫力に驚きながらも、リースとオーナメント作成がスタート。用意されていた飾りを選んでいると、選手たちが登場します。今回、参加するのは呉屋絵理子選手、吉野真央選手、森宙舞選手、笠原綺乃選手の4名。選手たちは自己紹介のあとに、参加者に混じって一緒に制作を進めていきます。
「工作も久しぶりだし、グルーガンは使うのが初めて」と選手たち。クラブスタッフが手づくりしたポンポンや選手の写真を使った飾りを手に「どんなふうにつくる?」「この飾りも使おう」と子どもたちに積極的に声をかけていきます。
参加者も選手たちも夢中な様子でリースやオーナメントづくりが進む中、選手たちとの話題はサッカーのことへ。「サッカーはいつはじめたのですか」「レジーナに入る前はどんなチームで活動していましたか」と参加者はどんどん質問を投げかけていきます。
「サッカーを始めたきっかけなどに興味をもっていろいろなことを聞いてくださりました。この場で、そういう話ができたのも良かったなと思いますし、女子サッカーに触れる、良いきっかけになっていたらうれしいです」と呉屋選手。
楽しい雰囲気に包まれながらも、ときには手を止めて真剣な眼差しで質問に答えていた選手たち。自身のキャリアやサッカーを続ける上での越境に関してなど、様々な話題で盛り上がっていました。
そして、サンチェやフレッチェ、選手たちで彩られたデコレーションたっぷりのオリジナルリースやオーナメントもいよいよ完成。キックオフ時間が迫る中、子どもたちが手にしていたリースなどを見て、「すごく上手にできているね」「飾ってね」と話していた選手たちは、「もっとやりたかった」と名残惜しそうな表情を見せます。
それでも最後に写真撮影など、参加者との温かなひとときを過ごして、「サンフレッチェ広島レジーナ×地域交流~レジーナの選手たちと家族といっしょに工作を楽しもう~」が終了。
参加者は、オリジナルリースやオーナメントを手にスタンドへ。一緒に工作をしたり話をした選手の飾りを握りしめながら、「選手がとても優しかったですし、レジーナのファンになりました。この後、思い切り応援します」と試合観戦に向かいました。
「クリスマス前なので、季節にあったリースやオーナメントをみんなでつくることができて楽しかったです。サッカーを知らない子どもたちもいる中で、女子サッカーやS広島Rを知るきっかけになったらうれしいですし、スタジアムに来て過ごすことで家族の絆が深まるきっかけにもなったら良いですよね。スタジアムで初開催となったWE ACTION DAYも、とても新鮮でした」と振り返った呉屋選手。
実は、S広島Rがリーグ戦開催のエディオンピースウイング広島でWE ACTION DAYを行うのは、今回がはじめて。選手たちとの温かい交流を出発点に、スタジアムの迫力や熱のこもった女子サッカーの魅力も届けながら、家族の絆を育む時間となっていました。
「今日は交流後に試合を見てもらうこともできるので、サッカーってこういうスポーツなんだよと知ってほしい。その上で勝つ喜びを一緒に感じてもらえたら、とてもうれしいです。やっぱり、女子サッカーを知ってもらえるきっかけにつながるので、WE ACTION DAYも含めたピッチ外での活動は大切ですし、純粋に楽しみたいとも思っています」と呉屋選手。
S広島Rでは、女子サッカーやチームを知ってもらうために、選手たち自ら「SNS」や「集客」などについて考え、発案する機会が増えてきたと言います。そして、動き出したプロジェクトが2025年3月予定の後半戦・ホーム開幕戦での「観客動員1万人プロジェクト」です(https://www.sanfrecce.co.jp/news/regina/10462)。
選手たちが抱く「レジーナを知ってほしい。もっとたくさんの人に試合に足を運んでほしい」という想いから、試合当日のイベントや演出のほか、事前活動としてSNS・告知活動、地域の方々との交流などについて、選手が自らアイディアを出し、推進・実行。12月に発足したばかりのプロジェクトですが、すでにWEリーグの翌日に行われたJリーグでプロジェクトの告知をしたり、スタジアム近くの児童館や広島市内の小学校を訪問したりと、選手たちが積極的にPRを続けています。
中にはパートナー企業の力を借りながら「女子サッカー選手が大変身!? プロのコーディネートで魅力全開!! Presented by 広島マツダ(https://www.youtube.com/watch?v=27FODyU9j_I)」などの変わり種動画も配信。色とりどりの選手たちの想いが、ひとつずつ形になっていきます。
「今のところ、映像制作などが主な活動になっており、実行数はまだまだ少ないのですが、今後も地域活動やイベントを実施していく予定です。こうした活動がすぐに観客動員に直結しなくても、イベント参加や地域貢献、SNSがきっかけとなって、ひとりでも多くの方にレジーナを知ってほしいですし、身近な存在と感じていただきたい。スタジアムへ足を運ぶ一歩につながればと思います」と選手発信の活動を見守るクラブスタッフも、活動の裏側にある想いを教えてくれました。
そんな選手たちが先頭に立って起こす活動もまた、“WE ACTION”のひとつ。2021年に創設し、ゼロからのスタートだったS広島Rだからこそ「自由につながり、ともに歩いていける」クラブへと歩みを進める中で、育んでいる“WE ACTIONの種”があります。
その種の芽吹きも、すぐそこに。自分たちが今何をすべきかを考え、楽しみながら活動するS広島Rは、広島の地にゆっくりとじっくりと根づいていきます。