今回の選任を受けるにあたって、WEリーグの現状と私自身に期待される役割を明確にしてもらう事をお願いしていました。Jリーグはもちろん、JFAと一緒にサッカー界で、女子サッカーを含むサッカー全体の価値を上げていくことが望ましいと思ってチェアの職を受けることにしました。
任期である2年間で成し遂げなくてはならないことは、大きく2つあると考えています。
WEリーグはこれまでも、女性をどう活躍できるようにするか輝かせるかについて、WEリーグの理念のもと、すばらしい発信してきたと思います。一方で、どうやってクラブとリーグがフットボールを安定した状態で充実させていくのか、経営の部分では足りていないところがあります。この2年間で安定した経営基盤を作り、収益をあげていく事が1つのミッションだと思っています。WEリーグや女子サッカーの可能性は感じているので、達成できると考えています。
また、クラブとリーグのコミュニケーションがとても大切だということはJリーグでも感じているところです。
クラブとリーグどちらか片方だけが伸びても上手くはいかないので、双方が一緒になって同じ方向を向き、どこを目指すのかを整理する必要があると考えています。もう1つのミッションとしてはクラブとのコミュニケーションを更にとって、一つの塊として未来に向かっていける状態にすることだと考えています。
日本サッカー協会(JFA)の会長になって以来、女子サッカーの拡大や2031年のFIFA女子ワールドカップの招致を目標に掲げています。その中で、WEリーグの発展は必要不可欠だと考えています。
WEリーグ、Jリーグ、JFAが力を合わせて実現に向けて頑張っていきたいと思います。
2020年から、WEリーグでコミュニティオーガナイザーとして女子サッカーを盛り上げる仕事をしてきています。WEリーグが出来たことで、子どもたちが女子プロサッカー選手を夢として目指せるようになりました。この環境が出来て、創世記に携わらせてもらって、本当によかったなと思っています。
子どもたちが目指せるこの場所を、リーグやJFAの皆さんと一緒にこれからさらに盛り上げて女子サッカーの未来が明るく、より輝くようにしていきたいです。
2011年のFIFA女子ワールドカップ優勝メンバーの一人として、今後日本の女子サッカーがワールドカップやオリンピックで優勝できるように、リーグの立場として支えていきたいと思います。
私自身、実際にプレーをしていたこのWEリーグで、引退をしてからもこのような立場で携われることは光栄に感じています。と同時に、大きな責任に身の引き締まる思いです。まだ学ぶべきことは多いですが、私個人の強みとしては、選手として経験してきたことや選手により近い存在であることです。選手に寄り添いながら、どうやったら選手がより良い環境で自分らしく輝ける場を提供できるのかを考えることが私の役目だと思っています。
もう一度世界の頂点に立って、キラキラと輝く女子サッカーを見たいという想いもありますので、これから皆さんと協力しながら、WEリーグをもっと力強い組織にしていきたいと思います。