2024年5月6日、WEリーグは熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で、育成年代の女子サッカー選手を対象としたエキシビジョンマッチをWEリーグ シルバーパートナーである旭化成ホームプロダクツ株式会社、ちふれASエルフェン埼玉とともに開催しました。
「エルフェン未来応援プロジェクトマッチ」presented by 旭化成ホームプロダクツは、実際のWEリーグの公式戦のような選手入場演出や大型ビジョンを使った選手紹介、MIP(Most Impressive Player)の選出などを行うエキシビションマッチ。
優勝争い、上位争いが白熱している2023-24 WEリーグ 第19節 ちふれASエルフェン埼玉vs三菱重工浦和レッズレディースの前座試合という形で行われました。今回、ピッチに立つのはEL埼玉マリU-15と埼玉県立松山女子高校サッカー部の選手たちです。
このエキシビションマッチを開催することになった背景には、「育成年代の選手たちは自分たちの活動でWEリーグの試合観戦に行く機会が少ない傾向にあります。その中で、スタジアムでプレーをしてほしい。WEリーグと同じような演出の中でプレーをしてほしいという思いから企画を考えました」とEL埼玉の伊藤香菜子さん。
旭化成ホームプロダクツ株式会社の上田悦子さんも「女子サッカーの未来を担う選手たちを育てていこうというWEリーグや各クラブさんの思いを感じる中で、育成年代の選手たちに『輝く未来があること』を感じてもらえる場をつくれたらと考え、賛同いたしました」と教えてくれました。
「エルフェン未来応援プロジェクトマッチ」presented by 旭化成ホームプロダクツは、試合時間こそ30分ハーフですが、プロ選手たちと同じピッチ。同じ演出での開催です。
「すごい」「緊張する」と実際にWEリーグの選手たちが使っているロッカールームから出てきた選手たち。緊張の面持ちながらも表情は明るく、笑顔が浮かんでいます。
EL埼玉マリU-15の渡邉つぐみ選手は「エキシビションマッチの話を聞いたときは、とてもワクワクしました。プロと同じような試合ができてうれしい」と笑顔を見せてくれました。
キックオフと同時に両チームを盛り上げる応援がこだまする中、躍動する選手たち。互いの持ち味を出しながら、ゴールを目指します。激しいボールの奪い合いが繰り広げられ、白熱の展開となったゲームは、前半に2点。後半にも2点をあげたEL埼玉マリU-15が勝利。
試合後にはEL埼玉マリU-15の渡邉選手、松山女子高の鈴木香凛選手がMIPに選ばれ、ヒロインインタビューも実施。試合を見守ったファン・サポーターに「今日はありがとうございました」と言葉を贈りました。
試合を振り返り、鈴木選手は「普段は少し狭い土のグラウンドで練習をしています。今日は芝生のピッチで、いつもとは違う声援もありました。素晴らしい環境で試合ができてうれしい」と話します。
EL埼玉マリU-15の渡邉選手は「自分の名前を応援で呼んでもらったときはちょっと恥ずかしかったです」とはにかみながらも「このピッチでたくさん試合ができるように、もっとうまくなりたいなと思いました」と教えてくれました。
「未来のWEリーガーを目指す『エルフェン未来応援プロジェクトマッチ』を見せていただき、とても感動しました。EL埼玉マリU-15の選手たちも松山女子高校の選手たちもボールパーソンや運営のお手伝いをして、リーグ開催を支えてくださっていると聞いています。普段見ている光景の中で、ファン・サポーターさんの応援を受け、果敢にボールを奪う姿はとても印象に残りました。今日の経験が未来につながるといいなと感じています」と上田さん。
伊藤さんも「両チームの選手たちのワクワクした様子や真剣なプレーを見ていて心が動きました。選手たちもそれぞれにいろいろなことを感じたと思います。何かひとつでも心に残ったらいいなと思いますし、夢に向かって踏み出す一歩になればうれしいです。リーグさながらの試合開催は難しさもあります。でも、育成年代の選手が主役となってプレーできる唯一無二の機会。WEリーグの各クラブで、この活動が広がっていったら」と言葉を続けます。
試合後には目を輝かせていた選手たち。その横顔に、近い将来、この場所からからWEリーグで活躍する選手たちが出てくることを予感させ、「エルフェン未来応援プロジェクトマッチ」presented by 旭化成ホームプロダクツは終了しました。
プレーをする選手も、見ている多くの人々の心も動かした一戦。その後は、同じピッチで熱戦必死の埼玉ダービーでもあるWEリーグも行われ、女子サッカーの楽しさや魅力も存分に届ける1日になりました。
「女子サッカーの試合を楽しむとともに、子どもたちが楽しみながらリサイクルした素材に触れ循環型社会について考える機会になったら」と上田さん。その言葉どおりに、参加者は夢中で傘づくりを進めます。
その輪の中へ「私たちもつくりたい。楽しそう」と飛び入り参加したのはEL埼玉の瀬野有希選手と山片瞳選手。子どもたちがつくったオリジナル傘にサインをするなど、ここでもたくさんの交流と笑顔が生まれていました。
WEリーグだからこそできる、選手たちがより輝く機会の創出や試合を通したSDGsへの取り組み。WEリーグは、パートナー企業や各クラブと手を取り合って、「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」ことの実現を、これからも目指していきます。