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コラム
2024.03.22
【マッチプレビュー】 第12節 マイナビ仙台レディース vs ちふれASエルフェン埼玉

第12節のマッチプレビューとして、マイナビ仙台レディース(マイ仙台)vsちふれASエルフェン埼玉(EL埼玉)の見どころを第10節時点でのWyscout(R)のデータを基に紹介します。

マイ仙台は第11節終了時点で3勝2分6敗勝ち点11の10位。EL埼玉は4勝1分6敗勝ち点13の7位。リーグ再開後、マイ仙台は1勝2分1敗、EL埼玉は2勝2敗。ともに第11節に敗れはしたものの今後上位を狙える両チームの対戦です。

リーグ戦再開後4試合4得点の廣澤真穂選手をEL埼玉はどう抑えるのか

マイ仙台の攻撃の特徴は左サイドからのクロスです。1試合平均のクロスの本数が右からは44本に対して左は79本。左サイドからのクロスが右サイドの倍近い本数を記録しています。

特に左サイドからのクロスが多く上げているのは左サイドバックの高平美憂選手。高平選手は1試合平均クロス数が3.94本でリーグ6位を記録しています。また、高平選手は1試合平均の前方へのパス本数は12.76本でリーグ5位を記録。高平選手の左サイドからのクロスとパスに注目です。



マイ仙台の左サイドでもう1人注目すべきは遠藤ゆめ選手。遠藤選手の1試合平均の1対1ドリブル回数は6.46回でリーグ2位。ゴールエリア内へのクロスは1試合平均0.69本でリーグ6位。左サイドでパスを受けてドリブルでシュートチャンスを作り出しています。

そして、その左サイドで作ったシュートチャンスから得点するのは廣澤真穂選手。廣澤選手が挙げた5得点中4得点は左サイドからのクロスがきっかけです。

廣澤選手はリーグ再開後4試合で4得点。1試合平均の得点率は700分以上出場している選手では、清家貴子選手(0.81)、上野真実選手(0.56)に次いで3番目(0.59)。リーグ再開後にマイ仙台が記録した5得点中4得点を挙げチームを支えています。



一方、EL埼玉の守備の特徴はインターセプト数と空中戦です。 1試合平均のインターセプト数は64.47回でリーグ1位。相手のパスを奪う守備に長けたチームです。インターセプトが多いのは、金平莉紗選手と大沼歩加選手の2選手。金平選手が1試合平均9.08回でリーグ3位、大沼選手が8.38回でリーグ7位。左サイドの守備はインターセプトに長けているのが特徴です。

EL埼玉は1試合平均の空中戦の回数が56.82回でリーグ1位。回数も多いですが、空中戦の勝率が高い選手も多く、大沼選手が71.74%でリーグ1位、木下栞選手が69.7%でリーグ3位、岸みのり選手が63.83%でリーグ7位。マイ仙台が左からクロスを上げることができたとしても空中戦に強いEL埼玉の選手たちが待ち構えます。

マイ仙台が左サイドから作り出すチャンスをEL埼玉がどう抑えるのか、EL埼玉の守備を廣澤選手がいかに攻略して得点を奪うのか、注目です。

ロングパスを活用して攻撃をするEL埼玉とインターセプトが得意なマイ仙台のセンターバック2選手

EL埼玉の攻撃の特徴はスルーパスです。1試合平均のスルーパス※1は7.47本でリーグ4位。スルーパスを多く出しているのは瀬野有希選手。瀬野選手の1試合平均スルーパス本数は1.48本でリーグ10位。成功率は36.36%でリーグ7位。瀬野選手のスルーパスがEL埼玉の攻撃を支えています。

スルーパスを受けた後に注目すべきは園田悠奈選手と吉田莉胡選手の2選手。園田選手は明確なゴールチャンスを生み出したパスの回数を示す「キーパス」が7本(1試合平均0.69本)でリーグ7位。園田選手のパスを受ける選手の一人、吉田選手のxG(ゴール期待値)0.26は700分以上出場している選手では8番目。2人がいかにチャンスを得点に結びつけるかが注目です。




マイ仙台の守備の特徴はEL埼玉同様インターセプトです。1試合平均のインターセプト数はEL埼玉、AC長野パルセイロ・レディース(63.79回)に次ぐ58.47回でリーグ3位。内訳を調べると、オケケ選手が12.51回でリーグ1位、國武愛美選手が7.70回でリーグ11位。インターセプトが得意な2人がセンターバックを担っています。

EL埼玉がスルーパスからシュートチャンスを作り出すのか、それともEL埼玉のパスをマイ仙台のセンターバックがインターセプトして攻撃の起点にするのか。両チームの特徴を踏まえた攻防に注目です。

※1:ディフェンスラインの後ろのスペースにパスが出され、チームメイトが競うようになったパスのこと
 

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