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2021.03.11
東日本大震災から10年を迎えて 岡島喜久子チェアステイトメント



数多くのかけがえのない命が失われ、未だかつてない被害をもたらした東日本大震災から、今日で10年が経ちます。この震災により犠牲となられた方々に、心より哀悼の意を表します。そして、今なお、不自由な避難生活を送られている皆様の生活が安定されるようお祈りいたします。

 

10年前の311日、私はアメリカボルチモアの自宅にいました。朝早くテレビをつけた夫に午前5時半ごろに起こされ、大きな地震と津波が日本を襲ったことを知りました。すぐに東京に住む母と叔母に電話をかけましたが通じず、アメリカにいては何の手立てもなく無力であることを痛感しました。そこからテレビのニュースチャンネルをずっと見ていましたが、アメリカでもほとんど一日中日本の地震のことを報道していました。

 

あの日から10年を迎えた本日、私はJFA理事会に出席するため福島県のJヴィレッジにいます。Jヴィレッジと聞いて思い出すのは「東電マリーゼ」という女子サッカーチームです。もともと宮城県のYKKフラッパーズと言うチームを継続してできたチームですが、Jヴィレッジをホームとしていました。元なでしこジャパンの宮本ともみ選手、丸山桂里奈選手、鮫島彩選手などが所属していた東電マリーゼは、震災と原発事故の影響で活動休止となりました。その後数人の選手はWEリーグのチームである、アルビレックス新潟、ジェフ千葉レディース、浦和レッズレディース、日テレベレーザなどに分かれてプレーすることになり、10人がベガルタ仙台レディースのメンバーになりました。そのベガルタ仙台レディースは現在WEリーグに所属し、今年「マイナビ仙台レディース」へと名称を変え新たなスタートを切りました。東電マリーゼと深い関係を持つマイナビ仙台レディースが、引き続き被災地東北の復興のシンボルとなってくれるでしょう。

 

震災直後のワールドカップでなでしこジャパンが優勝し、震災で傷ついていた日本に元気をもたらしてくれたように、WEリーグでも、女子サッカーが持つパワーで復興を後押しし、夢のある未来を創っていきたいと思っています。

 

2021311

WEリーグ チェア 岡島喜久子

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